こんばんは、ノラです。
この話しは「偶然」のお話しです。
誰にでも有る「偶然」のお話し
ノラは、1人で良く県外にフラリと出稼ぎ労働者(古い言い方かな)として行く事が多かった。
理由は、好奇心や、彼女にフラレ気分転換、
借金の返済等等などだった。
原発で、知り合い仲良くなったハツさんは、
自分より少し上の人で、良く話しをしていた。
ハツさんは、有る理由で働き出して直ぐクビにった。
ノラにも少し責任が有る気もする。
仲良くなったグループでひょんな事から、薬の話しになった。
ハツさん
(やってみたい?)
グループ仲間
(そうだね~、1回くらいは、、)
ハツさん
(んじゃ〜地元に取りに行くかな)
ハツさんは、休みの前の日に地元に、お薬取りに行った。
グループ仲間
(本当にいったんか?)
ノラ
(行っちゃたよ)
ハツさんは、休みが明けても帰って来なかった。
4日後、帰って来た時には、仕事はクビになっていた。
地元から帰ってきたハツさんは、ダルそうにしている。
ハツさんは、地元でキメたらしい。
ソレから寝ないでsex漬けで、病人の様に顔色も悪く、疲れ果てていた。
そんな、ハツさん見てノラは、薬は駄目だな。無いと思った。
虚ろな目をして、ハツさんが、昔の事を何気なく話していた。
ノラは、受け流す程度に、相づちを打つ。
ハツさん
「昔、ケンカしていたグループがあった、
ケンカは、エスカレートして行ってさ、仲間の1人が、相手の1人にガソリンかけて燃やしてコロしてしまったんだ。」
ノラ
「死んだの?」
ハツさん
「、、、、ああ、消化器も使うヒマも無かったらしい」
ノラは、ホントの武勇伝を聴くのは、好きだが、コロシは聴くのも、見るのも嫌だ
まあ、普通は皆そうだと思う。
ソレから5年後、以前話したモモさんが居る発電所で、俳優志望のマー君と出会う。
ノラの後からモモさんの紹介で入社して来たマーくん。
彼は、俳優で成功する為、劇団やオーディションを受ける為、色々と変なバイトをしていた。
夢が、有ったから出来たんだと想う。
やはり、話しは面白かった。
ノラ
「結構、変わったバイトしてるんだね」
マー君
「ノラよりは、マシ!!」
ノラ
「何で?どこが?」
マー君
「原発ッて、普通行かんよ?しかも理由が、どんな人が働いてるか見たかったッて…」
ノラ
「でも、楽しかったし、色んな人居たけどさぁ」
「3億借金した元ヤーさんとか、後はあ〜」
ノラがハツさんの話をしていると、
マー君が、「ソイツ紹介して欲しい」と言い出した。
マー君の様子がオカシイ。
ハツさんとマー君の地元は一緒だった事に気が付いた。
マー君
「火を付けられた奴は、友人だった」
普段の笑顔のマー君からは、想像も出来ない
凄く冷たい瞳をしてる
「原発に行ったのは、5年前、連絡先は分からないョ」
マー君
「、、、、」
ノラ
「敵討ちしたら、友人は喜ぶのか?」
マー君
「、、、、」
ノラ
「ハツさんはヤク中だった、今も生きているのかは分からない。その人コロシて、マー君が、刑務所の中に行くの?」
マー君
「、、、、分からない」
ノラには、そんな経験は無い。
助言も、説得も、出来ない。
ノラならと、、、考えたが、良い答えが見つからない。
ノラ「思い出させて、ゴメン、、、」
マー君は、黙ったまま下を向いていた。
ノラ「余り、上手く言えないけど、ノラなら直ぐに相手みつけて、ヤルと思うよ、でもさぁ、その後、死ぬほど後悔すると思う。
コロした相手にも家族や、友人がいるからさあ、、、」
「その繰り返しは、意味が無いよ?」
「誰も救われ無いんじゃない?」
マー君「そうかも、、、」
小さな声だった。
なんか、悪くてマー君の顔を見れなかった。
時間が、重く長く感じる
マー君が重い口を開いた
「ごめん、イキナリ過ぎて、、、テンパった」
「もう、大丈夫だから。」
少しほっとした。
いつものマー君になっていたから。
その日は、何故かマー君が、奢ってくれた。
理由は、教えてくれなかった。
分かったのはノラが酒が弱くなっていた事くらいだった。
マー君編、 終演です。
実話なので、人物等は、特定出来ない様にしています。
人の縁と言うか、繋がりを感じた出来事でした。
読んでくれてありがとう 多謝!!
ノラより
作者サンタ…まりあ