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短編2
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古い親戚

実話です。

うちで家系図を作ることになり、祖父母の家系の現存する戸籍を全て取った。

そうしたら一人だけ、お墓に入っていない女性の名前があった。結婚してどこかに嫁いだわけでもないらしい。

記述を詳しく見たら私の曽祖父の妹にあたる人で、○○(近所の地名)囲ノ鉄道線路ニ於イテ死亡、とあった。日付を見ると数えで20歳だったようだ。

おそらく汽車への飛び込み、と思われる。

大正初めの話で詳しいことを知っている人はもう全員亡くなっている。

何があったのか気になっていたところ、母があることを思い出した。

私が中学の時に具合が悪くなり学校に行けなくなったことがある。

どんな病院に行っても原因が分からず、藁をも掴む思いの母は、地元の拝み屋を訪ね視てもらったらしい。

そしたら、あなたのお子さんに親族の若い女の霊がついていて、お子さんの人生の邪魔をしていると言う。名前を聞いたら知らない名前だったので、半信半疑で払ってもらったらしい。

その次の日に突然、私の体調が回復し元通りの生活ができるようになった。

私自身、朝起きたら心も体も軽くなり、気力が湧いてきたのを覚えている。ちなみに母が拝み屋に行ったことは知らなかった。

母はその古い原戸籍を見て、私に取り付いていた人の名前と、お墓に入っていない人の名前が同じことに気付いたのだ。

当時の地元新聞にこの人身事故のことが詳しく書かれていたかもしれないので、なんとか探してみようと思います。

何があったかすごく気になります。

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追記
新聞社のデータベースを見たのですが、大正期の前半は欠番になっていて、確認することができませんでした。

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