短編2
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「ソロバン」 怖ないョ

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      「ソロバン」

      

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生死の分かれ目はドコに、、、、

運良く事故を起こした飛行機、電車、バスに乗らなかった。

乗れなかった、、、

日々、何気ない日常生活で様々な形で、奇跡は起こっている。

戦争と言う名の今の日本人から見たら「非日常」では、奇跡は無い。

ノラの住んでる地域は、米軍の本土上陸までの時間稼ぎの為、降伏せずに陸上戦に突入した地域。

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食べ物は無い。

虫や、蛇、カエル、幼虫、ミミズ、まで口に出来る物は食べた、、、

究極の生存競争だ。

モチロン、捕虜になる位いなら自決せよの命令通り親が、子をコロして自殺してしまった人も多い。

狂っていた政府に、狂わされた人々は少なくない。

救いなんて物は、無い、、、

手榴弾で、集団自決。

終戦後、洞窟の中に、片言の日本語で、

「センソウハ、オワリマシタ!ソトニデテキテクダサイ!!」

拡声器で、米兵が洞窟から、墓から、出る様に促す。

ここからの行動が、「生死の別れ目」

出て行けば助かる

出て行かなければ、手榴弾、火炎放射器を放つ、当然たが、その壕にいる人は絶命する。

出ていく勇気が、有った人。

英語が、分かった人のみ助かった。

子供の頃、爺ちゃんの家で、オキナワ戦の本が有り、見ていた。

写真は、白黒。

手榴弾で、集団自決した写真。

まるで豚の様に腹は、腐敗したガスでパンパン、手足はチギレて無い。

5人の死体。

艦砲射撃を良く、鉄の雨と表現するが、雨じゃない、光るヤリの豪雨。

あの時、あの場に居たら生きてる自信はない。

4人に1人が、死んだ。

「非日常」の戦争では、生死を別ける奇跡は起きない。

その時、その場面に合った行動が、○か☓かで、生死を別ける。

運良く助かった話しは、聞いた事がない。

「戦争」とは?

今も昔も戦争は、金だと言われた。

米は、戦争をして経済をまわす。

エジソンの会社は、武器も販売してる。

要は、金を稼ぐ為に戦争は、大きく膨らむ。

人の価値や値段は?、、、、、、無い。

国が、認めた殺人許可証が配られる。

そして、疑問も保たずコロス。

その後、自分の手で殺してきた敵兵も、家族、恋人がいた自分と同じ人間だと知る。

その代償は大きい、人の人生、人格を捻じ曲げる行為が戦争、戦場だ、、、、

忘れる事も、ぬぐう事も、やり直す事も出来ない。

戦場で狂う兵は、射殺されていく。

戦地から帰り、狂う兵も多い。

全ては、裏でソロバンを弾いている人々の生け贄。

そして、そのソロバンは今も弾かれている。

ノラには、国と国の争い、内紛、止める力は無い。

でも、知っていて欲しい、ソロバン弾く奴がいる事を。

              のらョリ

     

      

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