中編3
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  「石の意思」

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        「石」

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ノラは、石と縁が無い。

20歳の頃、アクセサリーショップで、石のリストバンドを作って貰った。

石の意味や、効果等を相談しながら作っていく。

石は、良かったがヒモが、ゴム製なのが残念だったが、気に入った。

支払いを済ませ車に乗り込む、その瞬間!!

ヒモが、チギレた。

ジャラジャラと散らばる玉。

今、さっき作ったばかりなのに?

石を拾って店に戻る。

コレ、ヒモ切れたんですけど、、、

店員さん

「え?」

ノラ

「ゴム製じやなくてワイヤーとかで、もう一度お願いします」

店員さん、奥で店長と話してる、、、

店員さん

「お代は、結構ですが、ワイヤーは無いので、釣り糸で宜しいでしょうか?」

釣り糸なら大丈夫だろう。

ノラ

「はい、お願いします」

釣り糸は、丈夫だったが、直ぐに失くした。

この時は、何も思わなかった

数年後、石を薄くきったアクセサリーに出会う。

薄いスカイブルーのターコイズ、白い石、

組み合わせを選んだ。

40分は、選んでた。

価格は、五千円、割高たが、買って貰った。

このネックレスは、一ヶ月も持たなかった。

お風呂に入る時は外す。

丁寧に、置いたはずだが、、、白い石が欠けていた。

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数年後、流行っていたのも有り、また石に興味が湧いた。

地元でも有名な店。

何でもその人に有った石を選んでくれるらしい。

期待が膨らむ、自分の石かぁ、何かなぁ?

店に行くと何名か客が、いた。

ヒマ潰しに中を見ていた。

高い!!

何万、何十万もする!!

デッカイ原石、、、

皆さん、コレ買うのか?

ノラは無理だな、、、

石にそんなに払え無いそう思い店を出ようとすると、石屋のオバチャンが

「おいで」

と言う。

ノラは高いから、また改めて来ますと言い帰ろうとすると、腕輪は安いから見てと言う。

せっかく来たし見ていた。

好きな物有ったら言ってねとオバチャンは、お茶飲みながら言った。

ノラの好きなターコイズが無い。

石の名前なんて知らない。

半透明な、水色、ピンク、黒の柄入りを選んでみた。

オバチャンは、それ見て

「それが、良いの?」

と不思議そうにしている。

普通は、選ばない組み合わせで、初めてだと言う。

お値段は、¥9000円高い。

ヒモは、ちぎれない糸でお願いした。

直ぐに出来た。

ノラ的には、満足だった。

オバチャンは、サイズ確認の為に付けて見て

と、付けて見た。

付けた瞬間、「パキッパキッ」と黒い玉以外、全部割れた。

ノラ

「は?え?何?」

オバチャン

「え?あれ?」

ノラ

「あの〜、コレ何で割れたんですか?」

オバチャン

「組み合わせは悪くないはず、、、、」

オバチャン

「アナタの家族に拝み屋さんか、ユタの方いるの?」

ノラ

「親戚に、拝み屋さんみたいな人はいるけど、、、関係あるんですか?」

オバチャン

「親戚にいても普通は割れないのに、おかしいわねぇ、ちょっとコレに手を当ててみて?」

透明のデカい原石だ、手を置く。

しばらくして、手を離した途端、

「バッコンッ!!」

と割れた、、、、

値札は、20万!!

ノラ

「えぇ〜ッ!?」

オバチャンは冷静に、

「やっぱり、割れたねぇ。水晶は、ヒトの力を大きくするのょ、力が有る人には必要無いし、普通の水晶では持たないのょね」

ノラ

「あの、スイマセン、水晶の代金無いです」

「良いわょ、面白い物見れたしねぇ、んじゃぁね、水晶以外で、組み合わせてみようか?」

オバチャンは、楽しそうだった。

結局、ノラの好きな組み合わせは出来なかった。

お代は、良いからまた来てっ言われ帰った。

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石は、もう要らないかな、

それ以来、石は身につけてない。

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