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「防衛本能?」
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以前、同窓会が有った。
前々から呼ばれてはいたが、高校、中学と周りに関心が無くて、同級生にも関心が全く湧かない。
中学の同窓会で、バーベキューやるから顔ぐらい見せなよ、今度は皆来るかワカラナイからと、、、
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ノラの同級生は、30代で3人亡くなっている。
病気、事故、
皆、あっけなくこの世を去っていった。
会えるのは最後かもしれない。
会うだけあっとくか、軽い気持ちでOKした。
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行って直ぐに後悔する。
周りの同級生に興味が全く無い。
コチラから話す事もナイ。
1人で飲んでたノラの前に1人座ってきた。
ノラ(誰?)
男
「ハルだよ、わからんか?」
ノラ
(あぁ、番長かぁ、面倒くさいなぁ)
ハル
「ノラ、お前今何やってんの?」
ノラ
「車の修理工場に居るょ」
ハル
「へぇ〜、普通に働いてるんだな、俺はてっきり、、、」
ノラ
「ん?何?」
ハル
「いや、何でも無い、肉食うか?」
ノラ
「そうだね、肉食べなきゃ損だ」
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肉を焼きながら、ハルが、昔の話しをしている。
ウチの中学と中の悪い中学のケンカバナシ。
まぁ、暇で力がありあまった不良のケンカ自慢バナシ。
聞く分には楽しい。
ハルが、意外な事を言った。
「ノラ、お前二年の時にアッチの中学の奴とヤッタだろ?」
ノラ「え?ノラが?何でまた?」
アッチの中学で、お前に手を出すなと評判だっただろ?
ハッキリ言ってケンカなんてして無いし、そんな噂も聞いた事なんてない。
ハル
「二年の陸上大会の時、お前1人の時に5人に囲まれた時だよ、」
ノラ
「あぁ、あの時初めて殴られたわ〜、痛かったよ」
ハルは、焼いた肉持って来て、一緒に食べてた。
ハル
「あの時からだよなぁ、あの中学のメンバーがお前いる時には、手を出さなくなったのは」
ノラ ?
「何で? 何があったん?」
ハル
「ヤッパ覚えてないのかよ!!」
ノラ
「ん? 何か面白い話し?」
ハル
「お前さぁ、アッチの番長グループ5人に囲まれて殴られまくった後、イキナリ立ち上がって、1人の指折って、ソイツの耳チギッて、後4人!!って言ってたらしいぞ」
ノラ
「覚えてない、それノラの話し?」
ハル
「ノラ、お前の話しだょ、間に入って止めたの俺達だし、ハッキリ言って、別人ミタイでマジ怖かったッ!!」
ノラ
「そうなんだ、殴られてる所までしか、記憶無いなぁ、、、痛かったなぁ」
ハル
「アッチの番長さんは、お前との事は、これでチャラにしてくれと頼まれたよ。
頭オカシイ奴に狙われるのは、流石にキツイからなぁ」
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ノラ、何にも覚えてない。
ハル
「あの時からだよ、お前が追い詰めるとひょう変するから、俺等も、あの中学も避けてたよ」
ハル
「俺等のケンカはさぁ、力比べみたいなもんだろ? でもなぁ、お前のケンカは、相手を壊すってか、下手したら一生消えない傷を付けるケンカのやり方なんだわ」
ノラ
「何となく分かる」
ハル
「俺等は、お前はヤーさんになると思ってたよ」
ノラ
「いくらなんでもソレは無いだろ〜?」
ハル
「なんで、俺等の同級生にヤーさんになったヤツ居ないか分からんだろ?」
確かにいなかった。
ノラ
「たまたま?」
ハル
「耳ちぎったお前の顔が、怖すぎたんだよ!
本職の裏の顔ミタイで、、表情なくなっててさぁ、目が開き放しだったんだょ」
ハルは、タバコ吹かしながら、笑って言ってた
「正直、お前を止めるのも怖かったょ」
ノラ
「この場合は、ありがとうカナ?」
ハル
「そうなるカナ、でも気を付けろよ!!
止める奴が居ない時は、タブン生き死にのゴタゴタになるから」
ノラは、散歩しながら一人で考える、、、コレといった対策が、見当たらない。
どちら側にも、なりたく無い。
読んでくれて感謝!!
ノラより
作者サンタ…まりあ