小学生の頃にあったことだ。怖かったことに違いないが、あまりにも下らない話なので先に断っておく。
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小学生の時に「リコーダー舐め太郎」とあだ名を付けられた男子生徒がいた。
彼は朝一か放課後に女子のリコーダーを舐めていた。
初めは舐めた後に拭くことをキッチリとしていた。
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しかし、ある日拭くことをつい忘れてしまった。
音楽の時間に舐められたリコーダーを持ち主が咥えた時、ヌメッとした気持ち悪さがあった。
そんなことが何回か続いたため、ついに先生に訴えられ犯人が突き止められた。
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それ以来、犯人の男子生徒は「リコーダー舐め太郎」と呼ばれるようになった。
当然、舐め太郎はしばらくの間イジメられることになる。
上靴を隠されたり「やーいリコーダー舐め太郎〜」とバカにされたり
とイジメの内容はよくあるものだった。
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担任の先生は自分がイジメを目撃した時は注意するものの
いじめっ子の保護者に連絡したり、イジメを無くそうとしたりすることはしなかった。
そもそも舐め太郎がイジメられる原因を作ったからだ。
そんなわけでクラスの子たちは安心して舐め太郎をいじめることができた。
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舐め太郎はエスカレートしていくイジメを受け続けたことで開き直った。
クラスにいる全ての女子のリコーダーを舐めることに決めた。
しかもそれを本人の見ている前でやるのだ。
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舐め太郎は家に帰り作戦を立てた。
先生がいない時間帯でかつクラスの皆んながいる時間に決行することにした。
自分がいつも皆んなからイジメられて先生が助けに来てくれない時間帯、、、
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それは放課後だ。舐め太郎はイジメられる中で学んでいた。
先生がなぜイジメを黙認するのか、放課後はクラスに来ないのか
イジメの黙認は先述した通りだが、クラスに来ない理由は「職員室で仕事をすることでイジメに気づかなかった」と言い訳を作るためだ
と舐め太郎は想定した。
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さらに舐め太郎は自分の行為がバレても大丈夫なように下準備も済ませた。
スマホでイジメられている時の音声を録音したり、イジメられる前にカメラを隠して撮影したりして証拠を残した。
万が一先生や保護者に知られた場合には自分をいじめた奴を道連れにするというわけだ。
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ある日一人の男子から昼休みに「今日もいじめるから放課後逃げんなよ」と言われた。
舐め太郎はワザと怯えたように
「やめてよ、僕帰るよ」と力無く返事をした。
舐め太郎はこう言っておけば相手は逃さないようにドアをロックしてくれたり、皆んな揃って居残ってくれたりすることを知っていた。
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案の定
「ダメだ、クラスの皆んなの楽しみだからな、逃がさない」といじめっ子は言ってくれた。
さらにその日は音楽の授業があったため、皆んなリコーダーを持ってきていた。
舐め太郎の計画は順調に進んでいた。
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「起立!気をつけ礼!」
「せんせーい、さようなら!!」
帰りの挨拶が終わった。その瞬間、舐め太郎はダッシュで教室から逃げようとする。
しかし、いつものようにランドセルを引っ張られ逃げられなかった。
それでも何とか逃げようともがいたが、三、四人に押さえ込まれているので不可能だった。
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「お前いつもワンパターンなんだよ(笑)」といじめっ子のリーダーから言われたが
舐め太郎は内心で「ニヤリ」と笑った。
リーダーの少年が「前と後ろの鍵閉めといて〜、あとそこら辺の机動かしといて〜」とクラスの人に指示した。
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舐め太郎は押さえつけられながらも必死にもがいて、近くで笑って見ている女子の机からリコーダーを引き抜き舐めた。
リーダー格の少年は
「おい、舐め太郎がリコーダー舐め始めたぞ!笑」とみんなに呼びかけた。
ドッ!!と笑いが巻き起こる。舐められた女子は
「もうやだぁーさいあくぅー笑」と言いながら蔑んだ目で舐め太郎を見下ろしていた。
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「おい、もう一本行ってみろよ!笑」とリーダー格の少年が言った。
すると他の男子たちは「もう一本!も〜一本!
」と掛け声を出した。
と同時に舐め太郎を押さえつけていた男子たちは手を離した。
舐め太郎にとっては良い流れができた。拘束が解かれ自由にリコーダーを選ぶチャンスがあるのだから。
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舐め太郎はクラスの中で最も顔が可愛く人気者である女子生徒の机へ一気に向かった。
おれの憧れを汚されて溜まるか!
と舐め太郎を再び押さえつけようとした男子はいたが、舐め太郎の方が速かった。
舐め太郎は一気に机からリコーダーを引き抜き舐めた。
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「このクソ野郎!ふざけんな!」とその女子のことが好きな男子は飛びかかったが
中には「羨ましい」と思う奴もいた。
一人の男子が近くの女子の机からリコーダーを引き抜き舐めた。
すると、自分も自分もという感じで他の男子たちもつられて女子のリコーダーを引き抜き始めた。
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しまいには舐め太郎を殴りつけ拘束していた奴らもその流れに乗った。
女子たちはリコーダーを取られないように自分で持ってクラスから出ようとした。
あるいはリコーダーは諦めて自分だけ逃げようしたが、ドアに鍵がかかっていて中々抜けられない。
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ガチャガチャとしている間に舐め太郎や他の男子に捕まり、リコーダーを奪われたり自身が押し倒されたりした。
押し倒された拍子に女子のスカートが捲れたり外れたりしてパンツが丸見えになる子も出た。
そうなると今度はリコーダーなんてどうでも良くなって、女子の体を舐めたり触ったりする男子が出てきた。
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集団レイプのような状態になり、収拾がつかなくなった。
しかし、かわいい女子は回されたがブスは何もされず放っておかれた。
放っておかれたブスの一人が教室から抜け出すことに成功し、先生を呼びに職員室へ向かった。
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舐め太郎は自分を拘束していた男子たちが犯すことに夢中になっているのを横目に、こっそり隠しカメラを回収して自分も教室から抜け出した。
そうしてスマホとカメラだけ持ち、舐め太郎は家に帰った。
全身に上靴の跡や汚れが付いている舐め太郎を見て出迎えた母は心配した。
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「実は僕イジメられていたんだ」と母に打ち明け、
「辛いから少し部屋でゆっくりしてから話させて」と自分の部屋に行った。
舐め太郎は急いでUSBにイジメの証拠映像や音声、今日の集団レイプ映像などを写した。
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リビングに戻り母にスマホとカメラだけを提出した。
今までのイジメのことを話して学校は転校することに決めた。
その間に舐め太郎は集団レイプの主犯格だと疑いをかけられたが、イジメの証拠映像や音声があるので舐め太郎は被害者という扱いになった。
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学校側は今回の件を内密にしておきたいため、証拠映像などはマスコミに渡さないでくれと頼んできた。
その代わり転校費用や慰謝料は払うと申し出てきたため、舐め太郎は受け入れることにした。
さらに、イジメをしていたクラスの全員と担任の先生からも慰謝料を受け取った。
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それから時が流れ大人になった舐め太郎は計画を完成させることにした。
有料動画共有サイト及びSNSに過去にされたイジメの証拠映像や集団レイプの風景を投稿したのだ。
当時のクラスメイトたちの写真と名前も編集して流した。
どれも高値で売らことができて舐め太郎は億を超えるお金を手にした。
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プライバシーの侵害等で何件かクラスメイトから訴えられたが、示談金を払って解消した。
しかしながら、プライバシーの侵害よりもイジメや集団レイプをしていたことの方が遥かに罪は重いため
その事実を会社や家庭に知られることの方がよほど痛手である。
よって昔の同級生たちの中には泣き寝入りしてくれる者もいた。
舐め太郎はいつでも同級生を落とし込められる弱味を握っているのだ。
過去に自分をいじめたクラスメイトたちが怯えながら生きていると想像すると、大きな快感がある舐め太郎であった。
おしまい
作者カボチャ🎃