短編2
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ある商売

聞いた話です。

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昔A子というクラスメイトにイジメられていたB子さんという人が居た。

飼っていたペットを殺されたりとかなり陰湿なものだった様でB子さんは怨みが消えず大人になってから暴力団と繋がってると噂の殺し屋を色々なツテを頼りに探し出してA子への復讐殺人を依頼したらしいです。

噂では借金をしてまで数千万円以上を殺し屋に支払ったそうです。

実はこの噂はその「自称『殺し屋』」から聞いた話です。

そいつは殺し屋でも何でも無いただの詐欺師でしたが。

詐欺師の言う事ですしどこまで事実か分かりませんが

、まず刑務所への差し入れなどで元犯罪者達を懐柔していき懇意となった時点で過去学生時代に何らかの非行を行っていたかどうかを聞き出す。

イジメを行っていた場合はその被害者の周囲に噂を広めて接触して来るのを待つ。

依頼が入れば元犯罪者の改名と引っ越しの手伝いをして殺した様に見せ掛けるそうです。

これによって依頼人に標的が蒸発した様に見せ掛けて警察さえ欺く凄腕の殺し屋だと勘違いさせられる訳です。

後は元犯罪者と報酬の山分けをするだけ。

「21世紀型ビジネスだ」「俺は天才だ」「イジメは資源だ」とか言ってましたね。

元犯罪者の取り分を多めにしてやれば殆どトラブルには発展しないそうですが・・・ただ、一度だけ疑り深い依頼人にインチキがバレてしまった事があるらしいのですが可哀想に彼はもうこの世に居ない様です。

やはりこの世で一番怖いのは人間ですね。

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