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短編2
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天沢くん

転校したての頃、隣の席の天沢くんと仲が地味に良かった。

だが、三連休が終わり、登校すると隣の席は空席になっていた。

どう言うことだ??と思い、椅子や机に貼ってある緑のシールに名前が書いてあるのを見ようとした。

だが、それはなかった。

彼も転校したとか??

そう思ったが、それだったら発表みたいなのがあるからなぁ、と思いそれも違うことがわかった。

だから先生に聞いてみることにした。

私『先生、天沢くんは…、、』

先生『天沢くん…、??』

先生は頭にはてなを浮かべながら私が言った名前をもう一度言う。

先生『このクラスや学年、それどころか学校の中ですらそんな生徒はいないわよ??』

どうしたの?と、言われたがまた嫌われるのは面倒臭かったので夢だったみたい、と言った。

帰り道、天沢くんが住んでいた家に通りかかった。

なにもない、更地だった。

嘘、前まであんな立派なのがあったのに。

私の後ろを誰かが通った。

私よりも背が低いお婆さんだった。

すみません、と私は声をかけることにした。

私『すみません、ここに一軒家ありませんでした?』

お婆さんは不思議そうなものを見るようなものを見るような目で答えた。

『ここはずっと、更地やったけど…。』

その言葉を聞いてごめんなさい、と何かいった気がするけど覚えてない。

とりあえずその後家に帰って天沢くんと撮った筈の写真を見た。

沢山写真はあったのだが、どれも私しか写っていなかった。

だが、1つ。

可笑しな写真があった。

写真の端に犬がいて、その犬が吠えているのだ。

天沢くんがいた位置に向かって。

口を大きく開けて、歯も剥き出し、そんなすごい形相で犬は天沢くんに吠えていた。

Concrete
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