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こんな夢をみた(ヒヅメさん)

短編2
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こんな夢をみた(ヒヅメさん)

こんな夢をみた

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「あ、ヒヅメさんがでた・・・」

職場の御局が言う

就業後の掃除の時間のことだった。

A3のコピー用紙程度の大きさの1人用鏡に墨汁のような黒いシミが浮き出てくる。

同僚達が浮き足立った。

良い歳こいて、こっくりさんかよ。

非科学的な。

血気にはやった俺は、その墨汁みてえなやつをガラスワイパーで拭った。

しかし拭っても拭っても、黒いシミはより濃く出てくる。

不気味に思った俺はすぐにワイパーを水道で流した。

ところが、流し台に流れ漂う墨汁が、全て指の形だとか人の顔になるのだ。

あ、これマジにヤバいかも。さび臭いし。

実は自分の使い古した歯ブラシでヒヅメを擦ったりもしたのだが、流石に洗ってもこれを使う気になれない。生理的な無理だ。

俺はその歯ブラシを捨てた。

職場からの帰りにイキってクルマの運転をする小学生に出会した。日本もなかなかカオスになってきている。

しかしイキってる割になかなか駐車ができないらしい。駐車は難しいからな。

俺は感情をこめて泣きながら注意した。小学生も泣いて反省していた。

帰宅。ウイスキーを持って職場へ。

清めには酒が最強なのだ。

ヒヅメは節操なく現れるらしい

ホワイトボードやテレビなどだ。

職場のホワイトボードにヒヅメの痕跡というか、黒いシミでメッセージがあった。

『××くん かっこいい』

どうやらさっきの一件を見られていたらしい。

俺はウイスキーを口に含んで毒霧でホワイトボードにぶっかけた。

よく出るという噂の会議室のテレビにもぶっかけた。なかなか綺麗な毒霧にならない。

何度もぶうぶうとぶっかける。

すると、

「なにしてるんですか?」と女子社員2人がいぶかしげに見てくる。どうやら見られたらしい。

「これでもうヒヅメさんは大丈夫だよ。」

俺は酒を信頼している。

翌朝、俺は上司にひどく叱責された。

仕事で車の運転をしなきゃいけないのに飲酒運転になってしまうだろうと。

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