「今日でお前はクビだ!」
いきなり上司からそう怒鳴られた。
おれはこいつのことが大嫌いだ。自分のミスは部下のせい、部署の業績が悪いのも部下のせい。
それでいて部下の手柄は自分の指導が良いのだと主張するゴミ野郎だ。
nextpage
「クビってどういうことですか?」
意味自体は知ってはいるが、一応食い下がってみる。
「クビだよ!解雇!会社を辞めさせられるってこと!」
上司はギャンギャン喚くように言う。
nextpage
「ああ、そうですか。今までお世話になりました」
「そんなのいいから、さっさと消えてくれ!」
消えろと言われても今日の仕事はこなさなければならない。
それを知っているくせに上司は消えろと言う。
nextpage
おれは放っておいて自分の席に戻る。
椅子に座ってクソ上司を見た。
必死に笑いを堪えながら時が来るのを待つ。
nextpage
ジリリリリ!と昼休みを知らせるベルが鳴った。
若い女性社員があのクソ上司がいる席に向かう。
可愛らしい風呂敷で包んだ弁当を渡す。
nextpage
上司はニヤニヤしながら受け取る。
風呂敷を広げて満足げにご飯やおかずを口に運ぶ。
女性社員は気を利かせて冷たいお茶を注いで上司に渡す。女の前だからと格好を付けてお茶を一気に飲み干す。
nextpage
そこまで見たところで、おれはトイレに行くことにした。
笑うためだ。誰もいないことを確認して
「だーはっはっは!」と大きな声で笑った。
あのクソ上司が死ぬであろうことを考えると面白くて仕方ない。
nextpage
実はおれと女性社員は付き合っており、結婚を誓い合った仲だ。
近々、おれは解雇されそうだと彼女から聞いてある作戦を立てた。
蚕の幼虫や卵を上司に食わせようというものだ。
nextpage
彼女に頼み、弁当を作ってもらいその中に蚕の幼虫や卵を忍ばせた。
お茶を出させたのはなるべく蚕を潰さないように胃まで届けるためだ。
幼虫は肉団子の中に入れ、卵は虫眼鏡を見ながら胃液で溶けにくい素材で包んだ。
nextpage
クソ上司の腹の中で幼虫や卵が成長し、奴の腹を食い破る時が楽しみだ。
上司は弁当を食べ終わる前に青ざめた顔で腹を抑えながらどこかへ向かった。
どうせトイレだろうと思い、苦しむ姿を拝むために自分も向かう。
nextpage
やはり、トイレにいた。個室の中からドンドンドンドン!と大きな音が聞こえる。
暴れ回っているらしい。さらに床を這いつくばりのたうち回るような音も聞こえる。
やがてそれは消えた。
nextpage
代わりに個室の空いた天井から無数の蛾が飛び立った。
白や黄色の蛾があまりにもたくさん飛び交う様子は美しく花見をしているような感覚になる。
個室のドアの隙間から赤色の鮮血が流れてくる。
綺麗な光景だった。
nextpage
おれが殺したと思われてはいけないため、人が来る前にさっさと家に帰ることにした。
どうせ今日でクビなのだから帰ってしまえばいい。
nextpage
しばらくの間、警察が自分のところに来ないかとビクビクしていたがそんな事もなかった。
彼女から聞いた話だと、上司の死体も血も綺麗に消えていたそうだ。
それは不思議なことだがおれとしては助かる。
nextpage
祝杯も兼ねて彼女と熱い夜を過ごした。
彼女が下になりおれが上から覆いかぶさる。
トントントントンと奥まで突きながら彼女の口を愛撫する。
彼女はこのやり方が好きなのだ。全力で求められていると感じられるからだそう。
nextpage
おれ自身もそれを好んでいる。
キスをすれば彼女の舌はザラザラと独特の感触があり、彼女の唾液は踊るようにおれの中に入る。
彼女の中はおれのを優しく受け入れてくれ、きゅっきゅっと抱きしめてくれる。
彼女との夜はいつも最高なんだ。
nextpage
翌朝、おれは産まれた子どもたちにご飯を与える。
黒い子供には髪の毛を与え、黒と黄色の子供には白や緑の子供を与える。
みんな、ムシャムシャと小さい体と口で食べている。
nextpage
あ、また子供が産まれそうだ。やがておれの口の中から1匹出てきた。
小さな白い羽をした妖精のような子どもが、、、
作者カボチャ🎃
彼女はトミー◯ッドでした