「私!あなたが一緒にいてくれないと死ぬから!!」
「そんなこと言っても仕方ないだろ。元カノとヨリを戻したいんだから」
新しい恋愛をして彼女ができたが、前の彼女から連絡がありヨリを戻したくなった。
とそんなよくある展開だ。
「もういい!本当に死ぬから!」
「あっそ、じゃあねー」
どうせ死ぬことはない、いつもの演技だ。
そう男は思っていた。しかし今回ばかりは違ったようだ。
次の日のニュースで彼女の自殺が報じられた。
遺書らしき紙には「〇〇くん、これで一緒にいられるね」
そう書かれていた。
多少のショックを受けながらも男は元カノとヨリを戻し同棲を始めていた。
さて、死んだ彼女だが幽体となって男に取り憑こうとしていた。
だが、一向に取り憑くことができない。
すでに他の幽霊が彼氏に取り憑いていたからだ。
「あ!あの女にそっくり!」
幽霊になった女は彼氏と楽しそうにいちゃついている女を見て声を上げた。
彼氏に取り憑いている霊とその女がそっくりだったのだ。
そう、元カノの生き霊が男に取り憑いているわけだ。
「あら、せっかく死んだのに残念だったわね。彼は私のものなの」
勝ち誇るように元カノの生き霊は言う。
女は悔しくなりシクシク泣き始める。
その姿を見て高らかに元カノの生き霊は笑う。
「くっそー!ふざけんな!殺してやる!」
女は悲しさを通り越して激怒した。
生き霊に向かって飛びかかった。だが生き霊はヒラリと身を交わす。
女は元カノの本体に飛び込んでしまい、元カノの体に憑依してしまった。
「〇〇くん!これで一緒にいられるね!」
「そうだなぁ、アイツは亡くなったし、おれにはお前しかいない」
彼はそう言い、女を抱きしめる。彼の左肩に顎を乗せながら女は勝ち誇った笑みを元カノに浮かべた。
作者カボチャ🎃
おもろくね?