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短編1
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ポトン!

道の駅での変な話。

上司が体調不良で出勤出来なくなって10月の休みが潰されて繰り越しになり、ノロウイルス陰性で彼が復帰を許されたので、私は早くも繰り越された休みを取り戻して貰えた。

休みを利用しての献血の後、何をトチ狂ったか、ソーラー腕時計の充電器が売られているかを大型家電量販店に見に行く為に、沿岸部から山間部経由の片道80kmを走らせると言う暴挙を働く。

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50km超を走らせた辺りの山間部の道の駅で、「あー」と缶珈琲(カンコーヒー)でも買うかと、現金か電子マネーをどちらを使おうかと数秒間思案していた時………

ポトン!

「え?」

背後から聞き慣れた音がしたので振り返ると、空のペットボトルが地面に落ちている。しかも中身が空である。

「何だよ、私めに入れて欲しいの?」

誰も居ない、20:00近くの自販機数台が「コ」の字型に私を囲んでいる場所で、空のペットボトルが置ける様な、ちょっとした箱みたいな場所も無い。そんな中で、ゾっとし掛けながら、私はニヤリとして独り言を言い、目の前の「ペットボトル」と書かれた回収ボックスに、音の主を入れる。

無論、抵抗される事も無く、大人しく回収ボックスにそいつはポトン!と落ちてくれた。

「さーて」と私は気を取り直してスマートフォンのアプリを起動して、無料引換で缶珈琲を入手しクイっと飲んで、車輛へと戻って行く。

Concrete
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