これは私が小学生の時の話です。
私は当時仲の良かったAとBと私の三人で割と強い雨の中傘を差しながら下校してました。
そして下校中、学校が見えなくなる程度の場所まで歩いた時Aが急に言い出したんです。
A「あんな奴前にいたっけ?」
確かに居たんです、白い服を着た人が。
でも少し違和感を感じました。
なんと言うか凹凸を感じないんです。影がない。そこだけ平面の様な感じがしました。
そして少し前まで居ませんでした。そんな人。
AもBも不思議そうにしていました。
その中で怖いもの知らずな一面があったAが
A「あいつが角曲がったら走って追いかけよう」
そう言いました。今走って追いかけるのは流石に気が引けたのでしょう。
そいつとの距離もそう遠くないし、不気味さより好奇心が勝っていた私とBは二つ返事で賛成しました。
そしてそいつが角を曲がった瞬間、三人で走りました。
バッとほぼ同時に曲がった先を見ました。
でも誰も居なかった。曲がってからそう時間は経ってない筈ですし、第一更に曲がる道なんてないんです。
じゃあ何処に行ったんだ?好奇心より恐怖心が勝った。
全員が困惑に包まれるなか、視界の端にカーブミラーが写りました。その中に白いのが居ました。
人なんかじゃなかった。
全身真っ白で顔すらもなかった。
いつこの角を飛び出してくるか分からない位置に居た。
私がカーブミラーを凝視しているのに気づいた2人
Bが走り出しました、声も出さずに。
つられて私とAも走り出したんです。
後ろなど見ずにびしゃびしゃになりながら家に帰りました。
ソレがなんだったかは今でも見当もつきません。
作者ガキ
実体験です