(ピンポーン、ピンポーン)
インターホンが鳴り響く。
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「カズノリく〜ん!あ〜そ〜ぼ!」
玄関の扉の前でそんな声が聞こえた。
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…これで一体何日目だ?
そろそろ5日間連続で俺の家にきてるんじゃないのか。
さすがにこれは気が滅入る。
そう思った俺は、
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「なぁ、今日俺、遊べないんだ。
用事があるからな。」
玄関ごしに少し強めに言った。
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これはもちろん嘘。
用事なんて本当はない。
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しかし、そう言うと決まって、
「え〜。じゃあ、仕方ないな〜。また明日来るね〜。」
と、何処かへ去って行くのは彼らしい。
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ふぅ…。
俺は一つため息をつく。
そして、すぐさま自分の部屋に戻り、布団をかぶった。
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こんなこと…こんなことはありえない。
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だってあいつは…
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6日前に交通事故で死んだ筈なんだから。
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(ピンポーン、ピンポーン)
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「ひっ⁉︎」
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まさか…。
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「カズノリく〜ん!あ〜そ〜ぼ!」
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やっぱり…。
遊ぶのさっき断ったばかりじゃないか。
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「カズノリくん。僕は悲しいよー。だって嘘ついてるんだもんー。」
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嘘?なんでそんかことが分かるんだよ。
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「だって、カズノリくん今。お布団の中にもぐってるでしょ?それのどこが用事なの?」
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全部バレてる…⁉︎俺はとてつもない恐怖を感じた。
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「だからー。早くあそぼ〜よ!」
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嫌だ。
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「カズノリく〜ん!」
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嫌だ!
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「あ〜そ〜ぼ!」
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嫌だ‼︎
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「じゃあ、お邪魔しまーす!」
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…今なんて⁉︎
俺はすぐさま布団から飛び出した。
すると、
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「ほら。お布団もぐってた。」
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目の前には、どこから入ったのかは知らないが、体の半分を失くした1人の少年の姿が…。
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「カズノリクン!ア〜ソ〜ボ!」
作者赤庭玖繰
こんにちは。
アカギユウです。
今回は
「友達と遊ぶ話」
となっております。
よかったら、ご覧ください。