友達から聞いた話でございます。
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私の彼氏は少し変わっているんです。
いつも私に 俺には霊感があるから霊がどこに居るのか分かるんだよ!俺すげーだろ?と自慢してきます。
彼の家に遊びに行ったり何処かへデートする時もいつでもどこでも、俺には霊感があるんだ凄いんだと話をします。
毎回そればかりなので私はうんざりしていました。
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私の彼氏がBBQをしたいと言い出し、彼の休みの日に川へBBQしに行く事になりました。
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俺の彼女は凄く可愛いくて大人しい子で自慢の彼女だ。
俺は霊感があるから悪い幽霊から彼女を守るんだ。
近々彼女を川に連れてBBQに行くんだけど、凄く楽しみでわくわくしてる。
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BBQ当日 俺達がBBQに選んだ川には既に先客がいた。数名の男女がBBQをしている。
楽しそうに何か話をしているようだ。
その光景を俺はBBQの準備をしながら見ていた。すると、数名の男女の中の一人が近づいてきた。
「あのお..一緒にBBQしませんか?」
どうやら一緒にBBQをしたいらしい。
彼女に「どうする?」と聞くと彼女は「別にいいんじゃない?」と答えた。
「はい。一緒にBBQしましょう!」
数名の男女と一緒にBBQする事になった。
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数名の男女は皆楽しそうにBBQしている。
俺の彼女も楽しそうに笑っている。
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数名の男女と楽しくBBQをしていると急に彼氏が私の腕を掴んで「逃げろー!!」と叫び走り出した。
何事かとびっしたけど私は必死に彼氏を追いかけた。
まったく何なのよ..楽しいBBQなのに。
暫く走った後ようやく彼氏が立ち止まった。
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「はぁ...はぁ...よし、ここまで来れば大丈夫だ。」
「いきなり走り出してどうしたのよ?びっしたじゃない。」
彼氏は乱れた呼吸を整えながらゆっくりと私に話はじめた。
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「俺さ..霊感あるんだよ。あいつら幽霊だぞ...さかも凶悪な幽霊。」
まーたはじまった...彼氏の『俺霊感あるんだぜ』話。
私はうんざりした顔をしながら彼氏を見つめた。
「ふーん。で、どうしてあの人達が幽霊ただと思うの?」
「...幽霊ってさ、人間とは逆の事をやるんだよ...」
私を怖がらせようと不気味な表情をしながら答えた。
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「例えば、皿!あいつら皿を上下反対にして使ってただろ?」
「うん。」
「割り箸!割り箸を上下逆にして使ってただろ?」
「あと、コップ!あいつらコップも上下逆にして使ってただろ!」
「うん。」
彼女は真顔で俺の話を聞いている...目が笑っていない。きっと霊感なんて無いと思われてるのだろう。
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「だからさ、あいつらは幽霊なんだよ!しかも凶悪なやつ!俺はお前をあいつらから守る為に逃げたんだよ!」
「.....」
「お前も見たろ?あいつら絶対幽霊だぜ!!ここまで来ればお前が危害を加えられることはない!」
「.....」
「俺はお前を守ったんだぜ?」
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「へぇ〜〜〜すご〜〜〜い」
そう言いながら彼女は真顔で逆拍手をした。
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おしまい
作者群青
この話は文字で伝えるよりも、声に出して伝えた方がおもしろいと思います。
この話を友達から聞いた時、彼氏と彼女のやりとりを想像して鳥肌がたちました笑
誤字脱字があったらすみません。
良ければコメントを お願いします。