全く記憶に無いんだが[継続]

中編4
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全く記憶に無いんだが[継続]

以前投稿した『全く記憶に無いんだが』の続きの話でございます。

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祖母から昔僕が謎の女を怖がっていた話を聞いた日に家に泊まったんだ。

怖い話を聞いた後だったから部屋の中一体が不気味に感じた。

僕は霊感がないから幽霊が居たとしてもどこにいるのかわからない。

もしあの"謎の女が家に居たとしても"問題ない。

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おじいちゃんもおばあちゃんも霊感が無い...筈だ。

念のため二人に聞いてみたが、そんなのあるわけないと笑われておわった。

久しぶりのおばあちゃんの手料理を食べながら祖父母の近況を聞いた。

二人の話を聞きながら"謎の女"の存在について考えていた。

"もし..まだ家に居たら..."と。

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僕は好奇心が抑えきれず祖父母の寝室に寝させてもらえないかおばあちゃんに頼んだ。

理由を話すと怪訝そうな顔をされたが了承を得る事ができた。

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眠くなるまで寝室でゴロゴロしているといつの間寝ていた。

遠くの方で音..声?がして耳をすませる。

ザァァァァーーーー

テレビが砂嵐になっている....いつテレビなんてつけたっけ。

起きてすぐのあの"意識がはっきりと覚醒していない状態"により寝ぼけた事を考えていた。

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部屋の電気をつけテレビのリモコンを探した。

砂嵐の音がだんだん怖く感じ急いでリモコンの電源ボタンを押した。

だんだんと意識が覚醒してきて頭がクリアになってくる。

枕元に置いて置いたはずの携帯が無い...

枕の下や敷布団の下など探した。

あれーどこいったんだよ携帯ないと困るよ〜

一人でブツブツ言っていると、声が聞こえた。自分以外の誰かの声である。

廊下の方から聞こえてくるその声はどうやら笑い声のようだった。

おばあちゃんがテレビ観て笑ってんのかな...

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廊下の方から聞こえる笑い声は自分が居る寝室の前で笑っているような大きさだった。

やっと携帯を見つけ時計を確認する

"3:40 "

こんな時間に ましてや寝室の前で笑うわけない...

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「あはははは...あははは..あはははは」

僕は寝室のドアに対して背を向けて携帯をいじっている。後ろを振り向きドアを確認する気になれなかった。

「あはははは...あはははは」

機会のような感情のこもっていない抑揚その笑い声がかなり不気味だった。

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一定のスピードで「あはははは」という言葉だけが流れるCDのような不気味なそれ。

祖父母の寝室には古いラジカセが置いてあり、祖母がよく自分のお気に入りのCDをかけていた。

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てっきりラジカセから音が出ているのかと思いラジカセを確認すると、CDやカセットテープは入っていないしラジオが再生されている事もなかった。

そして、ラジカセを確認するのとほぼ同時に不気味な笑い声は止んだ。

だから僕は"ラジカセから声が出ているのだ"という処理をした。

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寝よ寝よ..変に考えると怖くなる..

携帯で時間をもう一度確認し布団に入ろうとした際何気無しにテレビ画面をみた。

そこには僕がテレビ画面を見つめていた...

が、僕以外にも映ってた...

僕の後方にある寝室のドア..曇りガラスに人影が映ってた。

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振り向くのが怖かったからテレビを凝視した。

異常に背の高い人間?が映ってた。

文字に表すより絶対見た方が早い。

曇りガラスドアの一番上まで背があって、黒い髪の毛みたいなのが一番下まで伸びてる。胴体が細長くて..表情は分らないけど顔が細長かった。

不気味な何かがそこにいる...何分位テレビを凝視していたかわからないけど意を決して振り向いてみた。

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その時の自分の顔はきっと凄い形相だったと思う...

振り向いてドアを見ると、何も居なかった..

居なくてよかった。心臓がバクバクしているのに気づき、胸に手を置いた。

安心した矢先、いきなりラジカセのボタンが鳴った

ガチャンッ...

「犯罪者と言うのはね...前世では◎◎◎でね、◎◎なんですよ。そしてね...」

いきなり大音量で喋り出した。

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「いやぁあ〜!!!」

その声にびっくりして僕は気持ち悪い悲鳴を上げ布団の上に尻餅ついた。

(いやぁあ〜!!!って何だよ...)

30秒位放心状態になり、冷静さを取り戻したらラジカセに四つん這いで向かいコンセントを抜いた。

(必死の形相で四つん這いでラジカセに向かっていく姿はまるで妖怪である)

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ラジオが鳴ったのかと思ってたけど、中に入っていたCDが勝手に再生されたようだった。

CDが勝手に再生する事ってあるのか?

無意味に携帯の時間を確認し、暫く布団の上でぼーっとした。

目の前のテレビには自分しか映っていなかった。

結局寝れずテレビをつけて携帯でメールのチェックをして朝を迎えた。

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15分位寝たあと着替えてリビングに向かう準備をした。

昨日...数時間前の事をぼんやり思い出しながら寝室のドアを開けた。

部屋から出た瞬間足の裏に違和感を感じ、足の裏を確認した。

真っ黒く長い髪の毛が数本足の指に絡みついていた。

「うおおおおおお!!!!」

雄叫びのように叫びリビングに走った。

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祖父母に数時間前の事を事細かく話したが笑って流された。

「この家に幽霊なんていやしないよ..!ふふふ夢でもみたんじゃないかい?」

おばあちゃんは笑っていたけど、僕はあれは"謎の女"なんじゃないかなと思う。

笑って流すおばあちゃんの肩に真っ黒く長い髪の毛が一本ついていた。

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これからもまた、祖父母の家に遊びに行くけど泊まりはできないと思った。

夜中にみたアレが"謎の女"だとしたら、ずっとあの家に居たのか...

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おしまい

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目も覚めるような美人さんなら股間もおきますが、これは目が覚めて股間が縮こまりますね(。´Д⊂)
お子さまランチのウインナーな私がこれを体験した場合、ピーナッツになる可能性がありますが、そのとき、
どこに怒りを向ければいいのか(`Δ´)

ひとはこうして末代まで恨みを遺すのでしょうね…

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怖くないと思いたいために無理くり理由づけたのは、
お祖母ちゃんが長い黒髪のヅラつけて、超厚底ブーツ履いて
ドアの前で夜中に笑ってた…と解釈してみたんですが、それはそれで怖いですね。逆に。

妙な気配とともに何かがいきなり壊れたり、落ちたり…っていうのは、霊的な何かがいると起きがちな事ですよ。私も経験あります。
人に話すと夢だとか思い込みだとかで済まされそうな、実際にその場で経験した者にしか分からない感覚。

とても怖かったです。
分かりやすい因縁とか理屈の通った幽霊より、ワケの分からない怪現象の方がよほど怖い。出る人を選ばないですもんね。

申し訳ないですが
『いやァあ〜‼︎』で笑ってしまいました。
そう、本当にビビった時って変な声出ますよ。
私は『ほわぁあ‼︎』って叫んだ事あります。後でやっぱり笑えてきました。
絶対に『きゃあああ』なんて余裕ブっこいた可憐な悲鳴、出ません(笑)

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