wallpaper:228
S先輩という人の家で飲んだ時に聞いた話。
※文中に不快な表現があります※
nextpage
その日は幼馴染の友達が家に遊びに来る日だったのでいつも以上に念入りに部屋の掃除をしていました。
掃除をはりきり過ぎてあとから腰と背中が痛くなってしまい辛かったです。
お昼過ぎ頃から掃除を始め、終わった時には夕方近くになっていました。
食べ物や飲み物を買いに行くのを忘れていたので急いで近くのスーパーまで行きました。
すぐ近くにコンビニがあるのですがそこの店員さんの愛想がよくないので、少し遠い距離にある
スーパーで飲み物類とおつまみ・夕食で使う食材を買い家に帰りました。
家に着くとすぐに友達に連絡をしました。
私:れーちゃん(^_^)今スーパーで色々買ってきたよん☆待ってるよ。
友達:ありがとう(*'ω'*)わくわく☆彡
私:何時頃来る?(*^-^*)
友達:うーん、あと一時間くらいかな?もうちょっと待っててね><
友達からの返事を読み終ると夕食を作る支度をしました。お酒のおつまみを食べながら料理を作っていて、だんだんお腹が一杯になってきていましたね。
できあがった夕食やお酒その他をテーブルに並べ終えると携帯をチェックしました。
メールや着信はなく見慣れた壁紙が液晶に映っているだけでした。
もう一時間以上経ってる、まだ来ないのかなーおつまみ食べながら待ってればいっか・・・
テレビもつまらなくなってきてパソコンで映画を観はじめました。
nextpage
ブーッブーッ ブーッブーッ
携帯にメールが届く合図の音が鳴り内容を確認しました。その時、友達の返信から3時間以上経っているのに気づきました。
友達:今どこにいる?
私:家にいるよー早くおいでよれーちゃん(´・ω・`)私お腹ぺこぺこ。
友達:ごめーん(/ω\)今から行くから、家教えてくれない?住所教えて?
私:昨日住所メールで送ったよ?(´・ω・`)
友達:消えちゃった(/ω\)もう一度、頼む!
私:しゃーないなー('Д')住所は ###-%%%%・・・・・・だよ☆
友達:ありがとう(/ω\)☆彡すぐ行くからね!すぐすぐぅ~
最後の言葉変なの笑 あと何分で来るかな、何十分かな
夕食を温め直しにキッチンへ行き、そこでもまたおつまみを食べていました。もう一品料理を作ってテーブルに持っていくと携帯に着信が数件あるのがみえました。
nextpage
私:昨日住所メールで送ったよ?(´・ω・`)
友達:消えちゃった(/ω\)もう一度、頼む!
私:しゃーないなー('Д')住所は ###-%%%%・・・・・・だよ☆
友達:ありがとう(/ω\)☆彡すぐ行くからね!すぐすぐぅ~
最後の言葉変なの笑 あと何分で来るかな、何十分かな
夕食を温め直しにキッチンへ行き、そこでもまたおつまみを食べていました。もう一品料理を作ってテーブルに持っていくと携帯に着信が数件あるのがみえました。
いた丁度その時、着信を表す音が鳴りました。電話の主はさっき何度もかけてきた電話番号からでした。
うわぁ・・・またかかってきた きっと間違い電話ね、出ないで無視しよう・・・
着信を無視していると携帯の音が止み、暫く間を開けてからまた電話が鳴りました。
これを大体5~6回繰り返したくらいで電話に出たんです。少し怖かったんですが、恐る恐る携帯の受話器のマークを押したんです。すると・・・・
nextpage
「もしもし!!やっと電話出た!!遅くなってごめん!待たせて本当ごめん!!!」
一瞬声の主が誰だか分かりませんでしたが、だんだんその声が友達であることが分かりました。
『もしかしてれーちゃん?!こっちこそごめん早く電話に出なくて。電話番号が知らない番号だったから、なかなか出られなかったの。」
「そっか、でも電話に出てくれて良かった~私そっちに向かう途中で携帯落としちゃってさ、一度家に帰って会社用の携帯で電話したの。」
『え?れーちゃんの携帯からメールきてさっきまでやり取りしてたんだけど。今私の家に向かってるって・・・・』
「えええ?それ私じゃないよ!携帯拾った誰かがメール打ったんだよ!!家教えちゃったの?どうしよ・・・本当ごめん私のせいで・・・」
『大丈夫大丈夫!ただのイタズラだって!本当に来るわけないじゃんー!』
shake
ピンポーン ピンポンピンポーンー
nextpage
私の部屋のインターホンが鳴り、びっくりして体が硬直しました。
「私インターホン鳴らしてないよ・・・ねぇ、気をつけて!絶対開けちゃだめだよ!」
『うん。でもドアスコープ確認だけしてみる。怖いから電話きらなくていい?』
「いいよ。」
リビングから玄関まで歩くとき心臓がバクバクして右耳の鼓膜あたりから血管がドクドクするのが感じました。通話中の携帯を握る手が僅かに震えていたのを覚えています。
ただドアスコープを覗くだけの単純な作業なのに、怖すぎてなかなか覗けませんでした。
意を決して目を穴にくっ付けると・・・・・
(ごめ~~ん遅くなっちゃった~~~れーちゃんだよ?開けてぇ~~?くっくっくっくっ)
ぼさぼさの頭に無精髭を生やした太った男がドアスコープに顔を近づけていた。
「ひぃぃっ!」
『大丈夫?どうしたの!!ねぇ!何があったの?』
「変な男が私の前に居る。気持ち悪い男・・・怖いよどうしよう・・・・」
『もうすぐ家に着くよ!こういう時って警察呼んだ方がいいのかな。』
「分からないよ・・・怖い・・・」
(開けて~開けてぇえええ~開けてよ~開けて・・・よう~~ゲハハハハ)
shake
ピンポーン ピンポンピンポーン ピンポンピンポンピピピピピンポーン
nextpage
私が友達と話している間も男はインターホンを鳴らしながらブツブツ喋っていました。初めは はやく開けて~だったのですが、だんだん語尾が強くなってきて最後は罵声に変わっていました。
私が怖がっている間携帯から友達の心配する声が聞こえて、ほんの少しだけ恐怖心が薄れたような気がしました。
携帯を耳につけたまま玄関でしゃがみこんで震えていると、ドアの前の音が止み静かになりました。
ドア前の男の様子を確認しようとドアスコープを覗くと男が消えていたんです。
鍵を開けて外をみると、私の隣の部屋の住人が箒を持って外へ出ていました。
nextpage
wallpaper:882
「あんた、さっきの男とどういう関係?」
「知らない男です!見たこともないです!いきなりインターホン鳴らしてきて、凄く怖かったです・・」
「そうなんだ・・・あたしがあの男に声かけたら逃げってったよ。女の子の一人暮らしは危ないから、気を付けたほうがいいよ。」
「はい・・・ありがとうございます。」
このあと友達がやってきて何があったのか説明し、またさっきの男が家にくるかもしれないからと友達の家に泊まらせてもらうことにしました。
nextpage
wallpaper:808
wallpaper:875
次の日、友達付き添いのもと私の家に帰りました。
私の部屋の階につくと友達が私の部屋のドアの方を指さして言いました。
『ね!なんかドアの前にあるよね?何あれ?あと、ドアに張り紙がしてある・・・』
そう言ってドアの方へ走って行きました。後に続いて走って行くと友達の表情が険しいものに変わるのが分かりました。私の部屋のドアとドアの前を交互にみると口元を手で覆いました。
「なに?どうしたの?・・・・うわっ・・・・」
ドアに茶色い何かを塗りつけたような跡、ドアの前には排泄物がありました。気持ち悪くなり口元と鼻をを抑えました。
『ううううっわぁ・・・キモ。これって人間のやつ?』
「想像したくない・・・これ、私が片づけなきゃいけないのかな・・・いやだぁもう・・・・」
『この張り紙もなんなの? ” ! ! ! ” って何かの暗号?』
「分かんない。不気味だから早く捨てたい」
結局二人で片づけることになり、ゴム手袋をしてドアとドア前を綺麗にしました。ドアに貼られた張り紙もびりびりに破いてゴミ袋に捨てました。
nextpage
wallpaper:862
このままこの部屋に住むのは危ないので引っ越しをしました。引っ越すまでの数日は友達の家に居候させてもらいました。
引っ越して数週間経った頃。
仕事から帰宅途中で携帯が鳴り、液晶画面には知らない電話番号がのっていました。
友達がかけてきたのかと思い、すぐにボタンを押しました。
「もしもし?れーちゃん?」
shake
「どゅっ・・どゅうふふふふ・・・・れーちゃんだよう?またお家に行っていいのかなぁ?げへへへえ・・・ふーっふーっ」
男の声だった。
nextpage
wallpaper:718
その声を聞いた途端つま先から脳天まで虫唾が走って、携帯を地面に落としてしまいました。
幸い液晶画面は割れずに済みましたが、携帯のスピーカーから男の笑い声が聞こえてきてゾッとしました。
電話の男は"あの時"私の家に来た男と同じ人物だと思います。
携帯を変えましたが、知らない番号からかかってきても絶対に出ないようにしています。
作者群青
誤字脱字がございましたら、ご指摘頂けると嬉しいです。