短編2
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コンテニュー

学校、サボるかぁ

学校というものがめんどくさくなる時期ってのは誰しも経験あると思う

俺の場合、今まさにそれなんだ

サボったときはいつも決まってゲーセンにいる、店員とも顔見知りなため何も言われない

「難しいのぉ」

ん?珍しいなぁ

じいさんがアーケードゲームをしていた

「仕方ない、今日は帰るかぁ」

じいさんは独り言を言い、ゲーセンを出ていった

「さっきのじいさんよく来るのか?」

店員に聞いてみた

「最近たまに来てるよ。珍しいよなぁ」

へぇ~

数日後、俺はまた同じように学校をサボってゲーセンにいた

またあのじいさんだ

横スクロールのアクションゲーム

単純なようで難しいもんだ

今日も途中でゲームーオーバーとなったみたいだった

それから何回か学校をサボり、ゲーセンに行く度にじいさんを見かけていた

……………………………………………………

あ、今日もいる

その日、またまた俺は学校をサボりゲーセンにいた

いつもはじいさんから離れて座ってるのだが今日は近くに座っていた

というのも、じいさんの腕前が見たかったからだ

おー、やっぱり上手くなっているなぁ

自転車や道路の穴を避けて前へ進んでいく

あ!

不意に飛び出してきた車にぶつかってしまった

ゲームオーバーとなり、コンテニュー画面に切り替わった

10

9

8

7

6

5

4

チャリン

俺はポケットに入っていた100円を投入していた

「じいさん、惜しかった。もう一度やってみなよ」

ただの気まぐれ、好奇心それだけだった

「おぉ、ありがとうねぇ」

じいさんはゲームを再開した

順調に進んでいく

よし…先程ぶつかってしまった自動車を見事飛び越えゲームをクリアした

おめでとさん

じいさんの結果を見終えて、俺は帰った

じいさんでも練習次第でうまくやれるもんなんだなぁ

そんなことを考えていた

あ…

曲がり角…信号無視をした車が俺に向かって突っ込んできた

ドンッ……

俺は意図も容易くぶっ飛び転がった

いってぇ…

…………

………

……

チャリン

『さっきのお礼だよ』

薄れていく意識のなかで声が聞こえた

………………

……………

…………

………

……

ん…

病院のベッドの上で目が覚めた

「気がついた?!」

回りには家族がいた

「奇跡だ。死んでもおかしくないほどの事故だったんだよ」

そういえば…あの声…

ふと、窓に目をやると

ゲーセンのじいさんが手を振っていた…そんな気がした

Concrete
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蘇王 猛様
読んでくださりありがとうございました!
情けは人のためならず!自分の行いがいつ何時自分に帰ってくるくわかりません。あのときこうしてよかった、そう思えるように日々を大切にしたいですね!

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