沖縄系の同級生Aから聞いた話。
詳しい場所は伏せておきますが大阪と兵庫の境目辺りの山です。
はい。
いつもの心霊スポットの山です。
友達曰く、高校の頃バイクを買って(原チャ)で山を攻めていました。
一人ではなく仲間数人で行っていたとの事。
ワイワイするのが好きな連中で、、、沖縄の血ですかね。
今でもワイワイしてます。
その山にはバイクで攻めた事は無いですがとある噂がバイク乗りではあったそうです。
その噂とは、、、
バイクで山の頂上近くにあるトンネルまで行きトンネル前の公衆電話の前でエンジンを切りキーをバイクから抜きトンネルに行くと、、、キーが無くなる。
と。
Aも信じてはいなかったらしくふざけてその「山」へ行ったと教えてくれた。
ただしそこに問題があった。
Aは沖縄系の血を濃く継いでおり霊感がかなり強かったという事。
みんな公衆電話の前にバイクを止めキーを抜く。
A「みんなキー抜いたか?キー無くなったらあかんから今からチェックするで!」
みんな示し合わせてキーを掌に乗せて見せ合う。
A「よし!じゃ確認した所でバイクのキーを全員右のポケット入れるでぇ!そしてトンネル突入な!」
皆「おー!」
確かに入れた。
A曰く確かに全員右のポケットにバイクのキーを入れて確認しあった。
そして公衆電話から少し先にあるトンネルまで歩く。
ここは夏でも夜は肌が冷気を感じとる、、、真夏でもTシャツだけなら鳥肌モノの山。
皆、声を押し黙ったまま歩く。
沈黙は重い。
ここは霊峰。
やはり雰囲気は違うらしい。
トンネルに近づくにつれ肌に纏わりつく感覚は冷気から生温い感覚に包まれていったと。
それはまるでドプンと工業廃水の油だまりにダイブした様と配管工のAは比喩した。
ヌルヌルした感覚を背負いつつトンネルに入る。
ドキドキドキ、、、
勝手に鼓動だけが高まる。
気の強い連中の集まりな筈が口数が減った事から全員が何かに圧倒されていた。
ドッドッドッドッ、、、
鼓動だけが聞こえてくる。
いつの間にか、、、いやこの山に入って公衆電話前でバイクから降りて音が減った気がする。
いや確実ながら音が減ったという。
そんな中、誰かわからないがトンネルの中で大声を上げる。
「ヤバイ!俺のバイクのキー無い!」
A「マジか!(口癖)、、、オイ!みんな確認しろって!」
全員確認。
そして静寂に包まれながらポツリと声が漏れる。
「マジかょ、、、全員のキーが無くなるなんて」
Aは自分が来たのが原因と思ったらしくすぐに叫んだ。
A「みんな!公衆電話まで走るぞ!」
怯えながら顔を青ざめながら膝をガクガクと震わせながら公衆電話と歩みを早める。
そして公衆電話で全員整列して、、、(ここが野球部あがり)
A「ふざけてすいませんでした〜〜〜‼️」
全員で頭を下げて反省。
少ししてから全員で右のポケットをガサゴソ。
バイクのキーはあった。
と、Aから聞いた。
友達のBARでAからこの話を聞いたのだがここまでは知っていた。
何故なら中学時代からの同級生だから。
ただしAから聞いた後日談には少し肝を冷やされた。
A「この話する前に偶然仕事場で知り合った他の配管工の人にあの山の話をしてん、、、そしたらな、、、《あぁ、あの山バイクで行って公衆電話の前でキー抜いてトンネル行ったら鍵無くなるやろ?俺の仲間もバイクで行ってキー無くなったヤツおるで》って言われてん。ヤバくない?」
作者パグ太郎