深夜のコインランドリーなんだが、下着姿の女が…

中編3
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深夜のコインランドリーなんだが、下着姿の女が…

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ふと立ち寄った深夜のコインランドリーに、下着姿の女がいるんだ。

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時間は深夜2時。

俺も俺で、なんでこんな時間にコインランドリーに来ているかというと、「明日のデートはこれで行く!」と決めていた服の上に、誤ってコーヒーをこぼしてしまったからだ。

今から部屋の洗濯機で洗濯したところで朝までには乾かないので、乾燥機のあるコインランドリーに行こうと思い立ったわけだ。

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で、汚してしまった服を持って、部屋着のまま近所のコインランドリーに来てみると、中に下着姿の若い女が、椅子に座って雑誌を読んでいるんだ。

それも結構な美人が。

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わが目を疑ったね。あまりに非常識な光景だ。

それから俺は考えた。この場合考えられるのは……、

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その1、「見間違いだ」。

ぱっと見、下着姿に見えるが、肌色の服を着ているだけかもしれない。

ガラス戸の外からじろじろと観察する。

いや、やはり下着だ。服は着ていない。

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その2、「これは夢だ」。

俺はいつの間にか寝てしまっていたんだな。

淫夢ってやつだ。醒めるのもったいないなー。

えいっ!痛てて……。

ほっぺをつねるがちゃんと痛い。夢ではないようだ……。

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その3、「アブナイ人だ」。

いくら深夜だからって、下着姿でコインランドリーにいるなんてなあ……。普通じゃない。

ちょっとアブナイ人かもしれない。

美人なのになあ……。胸も大きいし。E?F?G?Hカップか……?

でも話しかけたら奇声をあげたりなんかして……。

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「こ、こんばんは~……」

「あ…、はい。こんばんは。こんな時間にお洗濯ですか?」

「え、ええ。明日着ていく服にコーヒーこぼしちゃって。いや~僕ってドジで……」

「まあ、大変ですね」

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ふ、普通な対応だな……。恥ずかしがってるようにも見えないし。

もしかして幽霊、とか思ったけど、ちゃんと足もあるしな。

あとは……。

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その4、「透視能力に目覚めた」。

彼女が恥ずかしがっていない以上、自分にだけ彼女が下着姿に見えている!

やったよ!全人類の夢が叶っちゃったよ!

道行く女性の下着も、その下も見放題だよ!

俺今後往来を普通の顔して歩けるかしらん……。

ってそんなわけないか。自分の身体見たらちゃんと服着てるしな。

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それにそもそも透視能力って、道行く男性の服も透けて見えちゃいそうで、一概に良い能力とも言い難いな……。

さてさて……。

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結論としては、

「なんだかしらんがラッキー」にしておくか。

まあ最初から理由なんてどうでもいいし。

せいぜいさりげなく見貯め(?)しとこ~っと。

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汚れた服と洗剤を洗濯機に入れ、コインを投入する。

そして、彼女の隣の椅子に座って、置いてあった古い週刊誌を広げる。

漫画を読んでいるふりをしながら、下着姿を堪能……、

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――ピー。

先に回っていた洗濯機が終了を告げる。

彼女が席を立つ。

なんだよもー。

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洗濯機の蓋を開けて、中の衣類を取り出す。

白いワンピースのようだ。

ただ、そこには大きなシミが。

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「あー、やっぱり血って落ちないもんですねー」

言うが早いか、彼女は俺に走り寄って、どこから取り出しのか大型の包丁を俺の腹に突き立てる。

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「だってあなた、見ちゃうんだもん」

すねた口調で言う彼女も可愛かった。

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いやいやいやいやいやいや、頭取
いやいやいやいやいやいや

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