学生時代の話をもう少し。
大学に入り友人も出来て、悪友も出来まして、友人と悪友とは別々の付き合いでありました───とは言え、片方をおろそかにする真似では無く、いわゆる御誘いが有った方に私が付いて行く形でありました。
で、悪友は車を所持しており、度々乗せて貰いましたが、今思えば運転ばかりさせて申し訳無かったなと悔やんでもいたり。
翌日の講義が昼からだったりしますと、夜のドライヴも幾度か決行しました。
そんな中、止せば良いのに私は調子に乗ってしまい、怖い話をし始めました。
悪友はどちらかと言えば、人間関係の進展やらと日常生活の方に関心が行くものですから、やめてやめてと制止していたのであります。
「あにゃにゃにゃーっ!」
「?!」
猫ではありません。犬でもこんな声は出さないかと思われます。
1:00、車内には私と悪友のみ……聞こえたのはどう考えても、幼子(おさなご)の声。
「君が怖い話するからだよォーっ!!」
私だけで無く、悪友もその声が聞こえていたみたいで、ギャヒーとばかりに私の下宿する場所へと帰って参りました。
幼子の声が聞こえたのは、津軽地方の墓地公園と呼ばれる場所……
二度目も調子に乗ってしまい、怖い話をしてしまうと、今度は幼子の喋る声・・・21:00になる手前でありました。
その時は草の生い茂る場所を走っていたのであります。
自戒:人の嫌がる事をしてしまうと、変なのが飛んで来る場合も有る
作者芝阪雁茂
学生時代の実話です。然し、悪友に申し訳無い事をした……恐怖は夕暮れや丑三つ時に限らないのだなと実感させられた話でもあり(汗)。
然し、自動車絡みの話も結構出せたなァ………