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短編2
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エレベーター

皆さん、今日も一日ありがとうございました。

その一言で一日が終わる。業者さんを見送った後に忘れ物がないか、施錠出来てるかをチェックして私も帰路に就く…何の事は無い、いつもの帰宅のルーティーン。

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今回私が入っている現場は都内某所のビル、50階に迫る大きなビルの最上階だ。

そんな現場で私は現場監督…とは名ばかりのただの見物人といった感じ、朝に作業内容を説明して作業を見守るだけの仕事だ。

16時頃に仕事が終わった、業者さんをエレベーターまで送って私は現場の最終確認をする、作業を行った範囲を確認して忘れ物が無いかを確認して部屋を出る、先ほどまで冷却ファンの音に長く晒された私に静寂が訪れる。

少し寂しい位静かな廊下を歩きエレベーターに乗り込む。

「地下一階…と」

華やかなオフィスビルでも裏手の作業員が使うエレベーターは少し古く照明も薄暗い、エレベータがゆっくり地下に向けて動き出す。

最上階から最下層の地下一階までは結構暇、といっても何かする時間がある訳でも無い。

何となく一番端っこでボーっと階層を表す電光掲示板を見てると

「ピンポーン」

エレベーターが停止した、表示は18階だった、ゆっくりドアが開くと…誰もいない、薄暗いエレベーターホールに奥の扉が見えるだけだ。

本来ならエレベーターが到着すると同時にホールが明るくなる筈だが暗いままだしそもそも誰も居ないなんて変だなぁと思った。

すぅっとエレベーターの外からひんやりした風が入ってきてドアが閉まった、そのあとは何処にも止まる事は無く無事に地下一階に到着した。

エレベーターを降りて横のドアから駐車場に出る時ふとエレベーターの方を見た、

電光掲示板にはB3と表示されていた。

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