皆さんは動画を撮った事はありますか?
今はスマートフォンで誰でも手軽に動画が撮れる時代ですね。以前職場の寮での体験談を語ってくれた清麿君。
今回は動画に関する噺を聞かせてくれました。
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ある年の事。年の瀬が近づいて、すっかり街はクリスマスムードな時。清麿君は友人と歩いていました。
何が悲しくて、クリスマスイリュージョンが輝く中男2人で歩いているのか。なんてふざけながら歩いてたのですね。
清麿君がふと見上げると、サンタのバルーンがふわふわと飛んでる。
何を思ったか、清麿君。それが可笑しくて仕方なかった。動画を撮ろうと携帯電話を取り出したのですが、画面は暗い。
そう。電池切れです。
清麿君、友人に動画を撮る様にお願いした。
その友人ね
「あんなの何処が、良いだよ」
なんて呆れながらも携帯電話を構えて、そのサンタのバルーンの動画を撮り始めます。
その光景を友人と顔を寄せて携帯電話の画面を見る清麿君。
撮れた事を確認して、その日は解散しました。
後日。そのデータを送って欲しいと友人に言いました。
友人「あぁ、あのデータね…。ちょっとおかしいんだよ」
清麿「何が?」
歯切れの悪い友人の態度に少しイライラして来た清麿君。データを友人に送らせた。
でもね。サンタのバルーンなんて写って無い。
清麿君と友人が顔を寄せてる動画なんです。
しかも画面は逆位置。
清麿「ふざけてるの?お前?」
友人「違う。日付見てみろよ。時間も合ってるだろ?」
確かに友人の言う通り。
清麿「じゃ、お前が編集した?」
そう。スマートフォンで動画を撮る際、本体を逆さまにしても、正位置に回転するので、逆位置で保存するには、編集する必要があるのです。
友人「そもそもさ、俺達こんな動画撮って無いじゃん?あの時撮ったはずのデータの場所にこれがあったんだよ。なぁ、これ、どうしよう」
余りに怯える友人の態度に嘘だとは思えなかった清麿君。それをどう対処すれば、良いか分からなかったそうです。
回転したその動画。清麿君も、友人も目付きが怖かったって話してましたよ。
清麿君、気味が悪いので、その動画のデータは消したって言ってました。
こんな事ってあるんですね。
俺が聞いたのは、こんな噺でしたよ。
作者蘭ユウジ
俺の友人のタルパさん。タルパさんが目を掛けてる後輩の清麿君が再び登場です。
タルパさん宅で、3人宅飲みした際に聞きました。