少し前の事だ。
昔のアメリカの人気SFドラマ『スタートレック』に関して
JAXAの物理学者がこんな言葉を発した。
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「あのワープシステムでは遅すぎる.....」
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過去のテレビシリーズでの話らしいのだが、ワープドライブ最速の9.9でワープ航法を行なった場合でも光速の約2000倍の速度。(処処の物理法則は置いておくが)
この速度では天の川銀河を横断するだけで90年かかる見込みだという。
光速は1秒で地球を7周半とよく言われるがこれは距離で約30万km途方もない数字だ。
だが物理学者は嘆く
「この速度では観測可能な宇宙の範囲である138億光年の彼方まで一体何年かかるのか?」
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計算は単純だ。138億年の2000分の1つまり......
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690万年だ。
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確かに遅すぎる。
では1秒で1光年進める宇宙船とワープ技術が開発されたらどうか?これは光速の31,536,000倍の速度になる。
つまり宇宙の深淵には138億秒で到達できる計算だ。
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138億秒で到達......138億秒?
138億秒は.....
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約437年と6ヶ月.....
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そしてそれだけの年月をかけてたどり着いた先には何が待っているのか?
すでにその目指すべき場所は宇宙の膨張によりさらに350億光年程先に行ってしまっているという
事実....
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我々の属する銀河系には少なくとも知的生命体が36以上存在するという。そして宇宙には最新の研究で2兆個を超える銀河が存在していると考えられている。
ざっと計算して72兆以上の知的生命体が存在している計算だ。
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我々はこの広大な宇宙で決して孤独ではないという。
だが未だ72兆の何処からも確かな発信はない様だ....盛衰を考える必要もあるだろう....だがそれでも、だ。
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宇宙ってなんだ?
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その広大さに胸をときめかせ望遠鏡を覗いていた小中学生時代。
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理解することもできないくせに相対性理論にのめり込んだ高校生、大学生時代。
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だが大人になった今は、少し恐怖の方が大きくなった気がする。
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『深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている』
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宇宙の深淵を考える時、昔あった映画のワンシーンがいつも思い浮かぶ。
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真っ黒な闇に、吸い込まれる様に消えていく1人の宇宙飛行士を。
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そしてそれは自分自身なのだ。
作者Shootingstar
幽霊的なネタではありません。
ご興味ない方はスルーしてください。