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中編5
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小話

「うううう・・・・・」

「パパ・・だいぶうなされてるよ、ママ!!」

「起こさなきゃ・・・パパ!!起きるんだぞ!!」

「ううう・・・」

「パパ、大丈夫?起きるんだぞ」

「うわぁーーーーー!!!!!」

「はぁ・・・はぁ・・・」

「すごい、汗・・・」

「葵、楓、カナちゃんは無事か!!」

「パパ、しっかり!!」

「パパ・・・大丈夫?」

「んんんん・・・・夢か・・・・」

「うなされていたよ、パパ」

「そっか・・・・」

「パパ、どんな夢見てたの?」

「それは・・・」

山道を走っていた

全然知らない道だ

車の中には楓、葵、カナちゃんの3人娘

そして、私の4人

どこへ向かっているのかよくわからないが夜中の山道を走っている

街灯は勿論無くヘッドライトの明かりが頼りだ

山道をくねくねと曲がりいったいどこを走っているのか

車の中は3人娘のおしゃべりでにぎやか

少し疲れてきたので脇道に車を止めた

車の外へ出て山の空気を吸い込んだ

周りは山と雑木林

あとは暗闇があたりを支配していた

3人娘たちも車から出てきて外をキョロキョロと見まわした

何かに怯えたのか3人娘たちは慌てて車の中へ戻った

私も車に戻り運転席から周囲を見回した

3人娘たちも車の中からあたりを見ていた

ここにいても仕方ないので車を発進させた

しばらく走っているとハンドルが急に重くなってきた

くねくね道を力いっぱいハンドルを動かして走らせていた

とその時に・・・ハンドルが取れてしまった・・・・

びっくりしたのと同時にガードレールにぶつかってしまった

その衝撃で気を失ってしまった

どのくらい時間がたったんだろう

目を覚ますとガードレールが目に映った

慌てて後ろを振り向いた

3人とも頭や顔から血を流していた

わたしは名前を呼びながら体を揺らした

返事がない

私はとんでもないことになったと思いそのまま呆然としていた

遠くから私を呼ぶ声がしてきた

楓の声だ

わたしはびっくりして楓を見た

楓は血を流しながら倒れている

私は空耳だと思った

また楓の声が聞こえてきた

私はスゥーーと気を失った

耳元が何か騒々しい

目を薄く見開いた

白い服を着た看護師たちが慌てた様子が見えた

私は目を開いた

どうやら病院のようだ

起き上がろうにも起き上がれない

医者や看護師たちが何か言っているようだが聞こえない

私は顔を左右に振った

楓、葵、カナちゃんはどこだ?

病室には私しかいなかった

私は医者に3人娘たちのことを聞いた

医者は口パクしながら何か言ってる、聞こえないのだ

口元をよく見ながら何とか何を言っているのか・・・

口元を見ながら私も真似た

((3人娘?お子さんですね・・・たった今・・・息を引き取りました・・・))

私は・・・頭の中が真っ白になった

娘たちが死んだ・・・嘘だぁ!!!

そんな・・・・私が殺したんだ・・・・

私は大声で泣いた

そのまま気を失ったようだ

遠くから楓の声が聞こえてきた

((パパ・・・死んじゃったね・・・何で・・あんな山奥の道で事故を起こしたんだろうね、ママ))

((わかんないんだぞ!!家族に黙って一人で行くなんで・・・おかしいんだぞ・・・))

え・・・私は死んだ!?・・・・死んだのは娘たちではないのか?

どういうことだ?

私は目を開けようとしたが目が開かない

体を動かそうとしたけれど動かない

え・・・・死んだ・・・死んでるのか・・・・

また・・・意識がなくなったような感覚に陥った

((パパ、大丈夫?起きるんだぞ))

S子の声で目が覚めた

夢だったようだ

良かった・・・・

((葵、楓、カナちゃんは無事か!!))と叫んでしまった

私は体を起こして周りを見た

自分の家だ

楓とS子が心配そうに私を見ていた

((「パパ、しっかり!!))

((パパ・・・大丈夫?))

私は((んんんん・・・・夢か・・・・))とつぶやいた

((パパ・・・何で私たちを置き去りにしたの?))

((娘たちを置き去りにするなんでひどいんだぞ))

私は「えっ」となった

目が点になった

言っている意味が理解できない

「置き去りにした」とは一体どういうこと?

((パパ・・・ひどい・・・私たちを置いて勝手に自分だけ病院へ行った・・・

葵やカナちゃん、わたし、パパをじっと待ってた・・・いつまでたってもパパが戻ってこない

・・・絶対に許せない))

えええ・・・夢?・・・夢から覚めたんじゃないのか

「パパ!!起きて、こんなところで寝てたら風邪を引くよ」

「ママ!!パパが床で寝てるよ!!!」

「パパ!!床で寝ていたらダメなんだぞ」

「あ・・・え・・・」

「パパ・・起きて・・・もう朝だよ」

「もう朝か・・・」

私は体を起こした

どうやら床で寝ていたらしい

え・・・おかしい・・・たしか・・・自分の寝室のベッドで寝たはずだ

何で・・・リビングの床にいるんだ・・・

私はあたりを見まわした

S子と楓しかいなかった

「あれ・・みんなは?」

「パパ・・・何寝ぼけてるの?」

「今は3人しかいないでしょ」

え・・・3人・・・どういうことだ?

「3人って・・・・」

「パパ、パパが山道で事故って・・・3人以外は全員死んだのよ」

「え・・・?・・・・事故?」

「覚えてないの?・・・家族旅行の帰りに事故を起こしたんだよ

ハンドルが取れてね・・・」

ええ・・・ハンドル・・・夢じゃなかったのか・・・

「パパ・・・最後に葵が「パパに置き去りにされたんだぞ、絶対に許さないんだぞ」と言って目を閉じたんだよ」

ええええ・・・・・そんな・・・・現実だったのか・・・・

私は床にヘナヘナと座り込んでしまった

顔を床にこすりつけて大泣きをした

「パパ!!!!大丈夫?何で床に顔をこすりつけてるの?」

「え・・・俺のせいで・・・俺のせいだ・・・ごめん・・・葵、カナちゃん・・・許してくれ!!」

「パパ!!寝ぼけてる!!ママ!!大変、パパが変になったんだぞ!!」

「パパ!!なんで床に座り込んでるのさ?何で泣いてるんだぞ?」

「え・・・ええ?・・・葵・・・え?・・生きてる?え・・・」

「パパ・・・起き上がるんだぞ」

「あぁ・・・」

あれれ・・・みんな、朝食を食べていた

「みっともない!せがれ、なにしてるんだ?」とオヤジの呆れた声

え・・・自分でも何が起きたんだ?

葵とカナちゃんが心配そうに寄ってきた

耳元で「パパ・・・今度からあたちとカナちゃんを置き去りにしないで・・・・」

私は血の気が引いた・・・・

また気を失った

Concrete
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@アンソニー
書いてる本人もどうしたら伝わるか悩みました
元々文章をまとめるのが下手なので書いていくうちに自分でも訳が分からなくなってしまいました
もし現実に事故を起こしていたらケガをしていますからね

楓が「パパ・・・それ・・・予知夢じゃないの?」と言われたときにハッとしました
もし予知夢なら・・・・将来、あんな感じで起きるんだろうか

今のところは無事ですけれど

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@アンソニー
夢ですね
娘たちが事故を知らないんですから
白昼夢と夢の間なのかも

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