短編1
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ポックリさん

/~ポックリさ~ん、ポックリさ~ん、御手~を拝借、ポックリさ~ん、ポックリさ~ん、回れ右っ♪

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「こっくりさんじゃ無ェのか。又ポックリさんねェ」

四露三太郎(よつゆ・さんたろう)翁の話を聴きながら、笠増克太(かさまし・かつた)は不思議そうな反応をする。

「ふっふ、厄介者を消し去り、侮る者を泣かす。向こうの世界へ連れ行くかは、誰にも分かりゃせん。じゃが、お前さんがこの話を聴いたからって、悪用しないのは分かっておるし、これを初めて知った時の儂(ワシ)も誰かを陥れようとした覚えは無い」

にぃっと、入れ歯の入った顔に笑い皺(シワ)を深く深く刻み込ませ、笠増に対して目を細める。

「おーい、誰と話してんだ。カッチン、早く戻ってハンドル握って」

ハスキーボイスが笠増を呼び、ボーイッシュな女性が手招きする。

「又来るよ」と笠増が声を掛けて、軽自動車に走り戻る………四露翁の居た筈の縁側は引き戸が閉まっており、埃を被っている。

Concrete
コメント怖い
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ネタバレ注意
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四露三太郎は居たのか居なかったのか?

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