8月に入り湿気がすごく昼間の暑さが異常
子供たちは夏休みに入り宿題に追われている
5台のエアコンがフルパワーで動いている
夜になれば少しは和らぐのかと思っていたがなかなか涼しくならない
子供たちもなかなか眠れないと言い出してきた
お盆も近づいてきた
今年もお盆は和尚様のところで泊まる予定だ
「パパ・・・蒸し暑くて眠れないよ・・・」と楓を筆頭に3人娘が私の書斎室へ来た
「エアコン効いてるだろ?」
「うん・・・でもね・・・なんか・・・落ち着かないよ・・・」
「どうして?」
「わからないけど・・・」
3人娘はどことなく落ち着かない様子
「そっか・・・リビングへ行こうか」
3人娘と私はリビングへ
「まぁ冷たいジュースを飲んでTVを見てれば自然と眠れるよ」
「うん・・・」
3人娘たちは深夜のTVを見ていた
「パパ・・・・ぜんぜんつまらない・・・・」と楓が文句を言ってきた
確かに深夜放送はつまらないと思う
「よぉうし・・・庭へ行こう」
「うん!!!」
庭へ出ても・・・・暑さは変わらない
「暑いね・・パパ」
「暑い・・・」
道路側でも珍しく住人が出て何やら話し込んでる
暑いために寝れないんだろう
「リビングへ戻ろう」
「うん・・・」
3人娘たちはソファに座ってTVを見ていた
道路側でも人の話声が聞こえていた
いつもなら静かなのに
といいながら・・・・ウトウトと眠気が来たようだ
ガタン!!!
と何やら閉まる音で目が覚めた
一気に目が覚めた
「なんだ?」と周囲を見回した
3人娘たちも周囲をきょろきょろとしていた
「パパ・・・なに?今の音?」
「聞こえていたのか・・・なんだろうね」
きちんと戸締りはしたはずだ
「パパ・・・なんか寒くなってきたよ・・・」
「確かにな・・・エアコンフルパワーだから・・・少し落とすぞ」
私はエアコンの風量を少し下げた
温度も少し上げた
「パパ・・・寒い・・・何・・・?」と楓が寒いと言い出した
「寒いんだぞ!!パパ」と葵まで言い出した
たしかに寒くなってきてる
外の気温が下がり始めたのかな・・・・
私は窓を少し開けて顔を外へ出した
暑い!!!
汗が一気に出てきた
「外は暑いまま・・・なんだろうな・・・」
この部屋だけが涼しくなってきてる
「パパ・・・エアコンのせいじゃないような気がする・・・」
「え・・・」
「パパ・・・じいちゃの部屋へ行こうよ」
3人娘たちと私は仏間へ行った
「寒い・・・・この部屋も寒いよ・・パパ」
オヤジとおふくろはぐっすりと寝ていた
確かに寒い
わたしはエアコンを止めた
しばらく様子を見た
全然暑くならない
おかしい
「オヤジ・・起きろよ」と私はオヤジの体をゆらした
「うう・・・・なんだ?・・・・起こしやがってよ・・・しばくぞ・・・」
と言いながら起き上がった
「どうした?・・・真夜中だぞ・・・」
「オヤジ・・・この部屋やけに寒くないか?」
「そりゃエアコンが効いているから寒いだろ!!」
「いや・・もうエアコンを切って10分ほど経つけど・・・」
オヤジは起き上がってエアコンを見た
「おい・・・なんだこの寒さはよ・・・ううう寒い」
おふくろを起こした
おふくろも同じ反応をした
「こりゃあかんぞ、各部屋で寝てる者を起こして来ないとな」とオヤジは2階へ上がっていき息子2人を連れてきた
おふくろは隣で寝てるカナちゃんの母親とS子を起こしに行った
全員が仏間に集まった
全員が「寒い」と連呼していた
「どういうこった・・・この家だけが冬かい・・・・」
私はオヤジに今さっきの不可解な音を聞いたことを話をした
「音?俺は聞こえなかったぞ・・・リビングで聞いたんかい・・・ちょいまち・・・リビングの奥の台所の勝手口は戸締りはしたのかよ」
「おっちーーー、パパ、私がきちんと戸締りしたんだぞ」とS子の大きな声
「念のため、見てくるわ」とオヤジはリビングへ行った
「おおーーいい、せがれ、来い!」とオヤジのでかい声
私は急いでリビングへ向かった
「おい・・・あかん・・・開いていたぞ・・・賊が入ったかもしれんな・・・
」
私はS子を呼んだ
「おっちーーー、パパ、来たぞ」
オヤジがS子に説明をした
「いや・・・きちんと私は閉めたんだぞ・・・夕方にね・・・」
S子が嘘をついているとは思えない
普段からこの勝手口は使っていない
家族の誰かが外へ出たのかな・・・
夕方以降は誰も外へは行っていない
「おかしい・・・まさか・・・賊が家の中にいるとは思えんが・・・
一応・・各部屋を見てくるわ」
とにかく寒い
「とにかく部屋の窓を開けろ」とオヤジの声
「ちょいまち!!開けるならこの仏間だけにしたほうがいい」
「お・・・そうだな・・・」
仏間の部屋の窓を全開にした
熱い風が一気に吹き込んできた
汗が一気に流れてきた
結局・・・寝れなくて・・・
睡眠不足になった
眠いまま会社へ
珍しく会社が早く終わった
家へ入るときに勝手口の方を見た・・・・
すべて理解した・・・・
お札とお守りが・・・無い!!!!
結界が切れてる!!!
私は急いで四隅に置いてあるお札とお守りを見て回った
四隅にはきちんと置いてあった
だが・・・出入り口・・・勝手口に置いてあったお札とお守りが見つからない
どこへ行ったんだ・・・・
勝手口から玄関へは砂利になってる・・・・
そこには・・・小さな3つの足跡・・・・複数
私は倒れそうになった・・・・
邪鬼が来ていたんだ・・・・
幸いにも各部屋にもお札とお守りが置いてある
だから勝手口あたりで諦めたんだと思う
邪鬼・・・・本当に久しぶりだ・・・
おい・・・呑気な・・・・あいつらが来たということは・・・・
家族に勝手口のことを話したら子供たちの悲鳴が上がった
当分の間は子供たちの塾など夜間の外出は禁止だな
塾は昼間の時間帯に変えてもらわなくては・・・
邪鬼たちの動きによってこちらも対応しないといけない
オヤジは仏間か廊下で寝泊まりだな
私はリビングで寝泊まりだ
週末はS君に頼んで娘たちの部屋で寝てもらう
何かあればすぐに家から出なくてはいけない
何も起きなければいいのだが・・・
しばらく睡眠不足が続きそう
作者名無しの幽霊
久しぶりに邪鬼たちの足跡を見た
何やら不穏なことが起きそうだ
邪鬼を操ってる連中が動き出したと思う
この回を初めて読んだ方には意味は分からないと思う
当分の間は警戒をしながらの生活になりそう