タルパさんの語り10(深夜の山道)

短編2
  • 表示切替
  • 使い方

タルパさんの語り10(深夜の山道)

皆さん。いかがお過ごしですか?

俺もね、細々と生きてますよ。

ところで皆さんは登山とかしますか?

俺はあんましないんですけどね。

インドアなもんでねー。

タルパさんと、相変わらず良く飲むんですけどね。

彼は言うんですよ。

山と海はここで無い何処かに繋がってるってね。

何故彼がそう言うか。それは若い頃山で体験した不思議な噺を聞かせてくれました。

separator

当時、タルパさんが良く連んでた友人が居たんです。

彼ねアヤさん(仮名)という女の子に片想いしてたんですよ。

タルパさんの悪い癖が出ましてね。

友人を悔しがらそうと、アヤさんを部屋に呼んだんですよ。

良い雰囲気になって、彼女の胸なんか揉んで、もう一息って所で、アヤさんの携帯が着信を報せる。

なんでも、隣に住んでる方が失踪したんです。

アヤさんも捜索に駆り出されてしまった。

「あー、食い損ねた」

なーんてタルパさん思った。

それから2、3日後。

唐突に、地元の金剛山に行きたくなって、タルパさん

仲間何人かと行ったんですよ。

その山ね。

色々な仏像があって、なんとも不思議な山なんですよ。

でもね、山の中腹辺りに差し掛かった時。

タルパさんが思った。

帰ろうって。

仲間達はね、何しに来たんだよーとか文句言いながら、それに従ったんですね。

次の日。

仲間の1人がタルパさんに連絡して来た。

金剛山の山頂で首吊り遺体が発見されたって言うんですよ。

山頂まで行かなくて良かったなんて話してた。

これは後で分かった事なんですが、山頂で首吊りしてた方こそ、アヤさんの隣の人だったんです。

タルパさん言ってましたよ。

死人を悪く言いたく無いけど、アヤを食うの邪魔したうえ、遺体発見させて、嫌いな警察に行かされるところだった。俺に恨みでもあるのかってね。

こんな事ってあるんですね。

俺が聞いたのはこんな噺でしたよ。

Concrete
コメント怖い
2
4
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ

タルパさんへ。
あっ、場所違ったっけ?
つーか、何故野外プレイしてたんよw

返信