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短編2
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置き傘アンブレラ

ある学校で生徒が一人亡くなった。

Bはそんな話を上の空できていた。

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そんなある日のこと。

学校に一本だけ真っ白い傘が置いてあった、先生は誰の忘れ物か聞いたが誰も知らないと言った。

結局、白い傘はそのまま放置された。

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それからしばらくして、帰る時間になって急に雨が降ってきた。

私は傘を持っていたがBは持っていなかったようだ。

困っているBに私は声をかけた。

「傘使う?家近いから、」

「あー、でも悪いからいいよ。俺これ借りてく。」

そう言ってBは白い傘を指差した。

私は、「やめた方がいいんじゃ」と止めたが、Bは軽く笑って「大丈夫」と言った。

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実は、私の学校ではある噂がある。

正確に言うとあちこちの学校で噂になっているのだが。

ある日、誰の持ち物かわからない真っ白の傘が傘置きに置かれている、傘には持ち主の名前は書いておらず何日経っても持ち主は現れない。

もし、その傘を借りたなら必ず翌日返し傘にありがとうと書いた紙をくくりつけなければいけない。

そんな噂があるのだ。

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次の日。

Bは亡くなった。

大雨の中彼の足だけが発見されたそうで、カバンは犬にでも噛みちぎられた様にボロボロだったという。

私は、その時思ったのだ。

Bはきっとあの傘の上を見てしまったのだろう。

あの噂には続きがあって、傘を差してる時に上を見上げればお化け傘に食われて死ぬ、と。

何故わかるかって?

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だって、今日もあの傘は傘置きに置いてある。

嫌な咀嚼音を立てながら、白かった筈なのに血で真っ赤に染まって骨を砕く音を立てている。

どうやら、私の忠告は無駄に終わったようだ。

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