私が天沢くんのことを先生に聞いたことをどこからか聞きつけて隣のクラスのRという子がやってきた。
R『んーと、つむぎちゃん…だっけ?』
私『はい、そうですが。』
今はあんな馬鹿だがこの時はすごく尖っていたのだ。
R『天沢くんってだれ〜??どーゆー話しか聞かせてよっ!』
私はなんの捻りもいれないんだな、と思った。
私『それは私の勘違いだったみたいです。』
私『長い夢をみてまだ片足が夢の中だったんです。』
面倒くさい、とか思いながら相手をする。
R『ふーん…。』
それを聞くと少しつまらなさそうな顔をした。
R『んじゃ、つむぎはオカルトを信じるか否か!』
いつのまにか呼び捨てになっているのは置いておく。
私は返答に困った。
Rは笑顔だが、真剣な目で私を見ていたからだ。
R『おいおい、小2なのにお前がやてる小4の問題集よりかは簡単だろ?』
R『信じるか信じないか、2択だよ。』
私『私は見えるし、信じてるよ。そーゆー体験もしてきた。』
R『うほぉっ!まじでぇ!?』
私『てか、何お前。お前も見えてるんじゃないの?』
R『私は見えないよ。ただ感じるだけ!その直感は疑わないようにしてんの!!』
R『んで…。』
R『はいよっ!』
Rが箱を渡してきた。
手のひらサイズの小さめなやつ。
R『開けろ〜?それ!』
言われた通りその箱を開ける。
何かが飛び出してきた。
私『ふひゃっ、!?!?』
いろんな人がこっちを見たが、すぐに自分には関係のないこと、と思いすぐに注目は消えた。
勘弁してくれ、私は人の視線が怖いのだ。
私『おま…っ、!』
R『うっははwwwゆるしてよ〜www』
R『ほら、見てみ?』
そこには、『well come too occult world』と書いてあった。
私『…ここ、誤字。』
R『え、嘘。』
R『ま、いいや、とりま!今週の土曜日、肝試し行くんだけど…来るよな?』
私『お母さんに怒られる。無理』
R『だいじょーぶだって!お前のお母さん遅くまで帰ってこねぇんだろ?』
他の人だったら嫌な思いをするのだろう。
まぁ、人の感情なんて分からんけど。
私はそーゆーのは慣れていた。
そして、コイツの人柄をもう理解していた。
私『…行くって言うまで返してくれねぇだろ』
R『アッタリ〜!』
R『んじゃ、よろしくぅ!』
それを言うとRは去っていった。
作者つむぎ