中編4
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神様クラスの守護霊

私はまだ、腑に落ちないことがあって神社に行くことにした。

すると、どこから聞きつけたのか、

R達が私の家のドアの前まで来ていた。

どうやら、お母さんから聞いたらしい。

私はいつでもお前らいるよなぁ、とか言ってた。

Yはコイツに連れてこられただけ。

と言い、

Rは親友だもん、と勢いよく笑顔で言う。

凄く友達は大切だと思った瞬間だ。

それから色々話してた。

〇〇シリーズって知ってる?

知らない

知らないの?見といた方が得だよ、

大体そんな会話を繰り返してたと思う。

Yが呆れ顔になって逃げ出したいと言わんばかりのため息をついた頃、

神社に着いた。

そこには私達が来る事を知っていたように

神主さんがもういた。

神主さんはなんか分かってる様だった。

私は開口一番、

忙しいのは承知です、できる限り彼のこと教えて下さいませんか。

そう言った。

すると、神主さんは穏やかに笑いながらどうぞ、と言って私達を本殿へと案内してくれた。

和室につくと、巫女さんが茶菓子を持ってきてくれた。

茶菓子を持ってきてくれた巫女さんにお礼を言うと睨まれた。

そーゆーのを感じ取ったのだろうか、

とりあえず気にしないことにした。

神主『さて、なんでも聞いていいよ。私の答えられる範囲なら、なんでも。』

私『…では、まず、彼は人間ですよね…、?』

神主『もちろん、彼は人間だよ。』

今考えると馬鹿な質問だ。

ニュースに出てたのに、

人間でないはずが無かった。

私『…じゃぁ、彼はなぜ私の守護霊に?そして、なんで神様クラスの…』

神主『まずは守護霊についてだね、』

神主『まず、俗に言う…悪霊かな、それと、善良な霊が居るのは知ってるかい?』

私『…はい、』

神主『霊は、記憶につくんだ。』

私たちがイマイチ理解できないでいると、神主さんは説明してくれた。

神主『生前、暖かい記憶が多ければ善良な霊になり、苦しい記憶が多ければ多いほど強い邪悪な悪霊になる。』

神主『私が見える彼はそのどちらも持っている。』

神主『明らかに辛い記憶が多いが、暖かい記憶は凄く彼にとって嬉しくてかけがえの無いないものだったんだと思う。』

だからキミの守護霊になった、そう神主さんはつけたした。

出そうになる涙を耐えながら、

神主『そして、なぜ神様クラスに…だったかな、』

神主『この5年間、そしてこれからもずっとその人にまた会いたい、楽しかった、そんな暖かい気持ちを向けられてて、』

神主『嫌な気をする人は居ないよ。彼なら、特にね。それで彼は力をつけた。』

私『…では、なぜ、あの公園は…消えたんですか?』

神主『…そうだねぇ、』

神主『キミは、』

私『…、?』

Rのお菓子を取ろうとした手も止まり、Yはお茶を啜ってから神主さんに視線を向ける。

神主『悪霊が居る、怖い、あそこに行きたくないと言う子供が沢山いて保護者も見た、という噂が広まった公園に、だれかが行きたいと思うかい?』

私『…その、悪霊って…、??』

恐る恐る聞く。

声もだいぶ震えていた。

…私の、私の予想通りなら、

神主『…彼が溜めてきた思いが生んだ悪霊だが、今はもう居ない。』

そりゃそうだ、私には見えなかった。

なにも。

少し空気が澱んだきがしてはいたが。

だが、それもほんの少しなのに、

神主『…キミが彼の心の寂しさを埋めたからだよ。だからいなくなった。』

…最後に疑問があったが、それは聞かなかった。

私『…忙しい中、ありがとうございました。』

私はお辞儀をして出て行った。

帰り際、賽銭箱に500円玉入れてまた幼稚園の方に行った。

RとYも着いてきた。

R『なーぁー、どこ行くん〜?』

私『駄菓子屋さん。』

それからはやあしで向かった。

駄菓子屋さんに着くと、

私『すいません、教えてくれませんか。彼のことについて。』

おじさんは薄い目でこちらをみる。

私『…一つだけ、』

私『彼に柊を置いたのはだれですか?』

おじさん『…そうじゃな、』

おじさんは私を安全だと認識したのか話してくれた。

おじさん『家族らじゃよ、あの子のことを鬼だと言って、貶し、家に入って来れんように柊をおいた。』

私『…そう、ですか。』

彼の家族たちは狂ってる。

私『…どこが鬼なんだよ、』

その私の呟きはすぐに消えて行った。

ちなみに、

私の守護霊は力を弱める事もなく、なんなら力を増して健在中です。

オチがないですが、すみません。

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