私は普段からボォーとしてるとよく言われる
自分ではボォーとしてる自覚はない
夢は起きた時に記憶から消える
しかし、私の場合は鮮明に覚えてる
夢でありながらリアルなのだ
それが不思議だった
私のボォーとしてるのが問題となった
オヤジからは「なんで2重3重の夢を見るんだよ
普段からボォーとしてるからだぞ
お前、いつかは本当に魂を抜き取られるぞ」
と言われた
私は別にボォーとはしていないつもりだ
家族全員が私をボォーとしてるという
久しぶりに和尚様が来た
それとS君とF子も
家族で私のことで話題にしていた
「アニキ!!確かに普段からボケしてるからね、パパの言う通り、そのうち魂を抜き取られるよ・・・気を付けないとね」
「せがれ・・・生まれた時からボォーとしてたんだろうな・・・いや、生まれる前からボォーとしていたのかも」
家族全員が大笑いをした
公開処刑だよ
「Fさん、冗談抜きに本当に魂を抜かれた人を知ってますわい・・・もう完全に魂が抜かれて体だけになってしまいますんですわい・・・もう魂が抜けたら二度と戻ってくることはないですわい・・・体は魂の器ですわい・・・夢を記憶してる時点で非常にやばいですわい」
散々にいじられた
不思議と夢の記憶は残ってる
それも非常にリアルに近い感覚だ
物の感覚や匂い
それと景色
それでデジャブを何度も経験をした
一度も行ったことがない場所でもなんとなく懐かしい感覚に陥る
この前、娘たちを連れて少し遠いところを歩いて行った時のことだ
葵やカナちゃんもいるので休みながら歩いて行った
隣町のあるスーパーでイベントがあるということで娘たちと歩いていくことにした
距離はおよそ3km
車ならすぐに行ける所
前日に雨が降った後の雲が一つもない快晴
歩いて行こうと決めた
やはりおチビちゃんたちを連れて歩くと遅い遅い
1km歩くのに30分以上かかった
その途中でT字路を通った時だ
なんとなく懐かしい感覚を覚えた
「あれ・・ここ・・パパ・・通ったことあるような・・・いや・・・ないかな・・」
「パパ・・・いつここに来たの?」
「いや・・来たのかな・・・」
「パパ、大丈夫?」
「んとね・・たしか・・ここのところを右へ曲がると酒屋さんがあって・・その向かいには電気屋さん・・ちょっとした小さな商店街になってたはずだけどな・・・」
「パパ、右へ曲がってみようよ」
「そうだな」
T字路を右へ曲がった
小さな商店街になっていた
自分自身が一番驚いた
いつここへ来たのか・・・
記憶はない
いや来たことがないはずだ
「パパ!!すごい!!!当たってる」と楓はびっくりしてた
おかしいな・・・ここの地区は一度も来てないはずだ
なんで「商店街だ」と言ったんだろう
ここの道を通ってスーパーへ行ける
いや・・スーパーへ行く道順を何で知ってるんだ?
このスーパーも一度も行ったことがない
スーパーでのイベントを楽しんで帰りはバスで帰った
バスの停留所もわかった
家に帰り
昼間のことをオヤジに話をした
オヤジのびっくりした顔
「おい・・・せがれ・・・今、何気なく話したけど・・・これで長年の疑問が解けた・・あのな・・お前が幼少の時な・・・一度も連れて行っていないのに勝手に行っちゃうことが多かった・・・ちょこまかちょこまかとさっさと行くんで俺とあいつはもうビクビクしながら追いかけて行ったよ・・・いつ事故にあうかと思うと内心ヒヤヒヤものだった・・・
でもな、お前の後をついていくと必ず行きたい場所へ着いたんだよな
「なんで・・・知ってるんだ」と疑問に思っていた
そうか・・やはり・・おまえは生まれた時からボォーとしてたんだな
いや・・魂が抜けてどこかへ行ってるんだと思うぞ
幽体離脱とかいうやつかな
なんでおまえは霊感はないし鈍感なのか・・・これではっきりとわかった
おまえは時間軸を自由に移動できるし並行世界へも行ってるんだよ
それも無意識にな
意識があるのは夢を見てるときだけだ
ボォーとしてる間は魂が抜けてどこかへ行ってるんだよ
夢の場合は体ごとどこかへ行ってるんだ」
「へぇ・・そんなもんかな・・・よくわからん」
「それ、それだよ、鈍感・・・おまえ、S子ちゃんからけっこうなイタズラをされても全然怒らんだろ・・・鈍感だからだ・・・まぁ例の夕食の件は俺もびっくりしたけどな
おまえ・・本当に魂が帰ってこれなくなるぞ
なんとかしないとな・・・」
オヤジに言われてもあんまし危機感はなかった
昔からデジャブが多いのはそういうことか・・・
「でもよ・・オヤジ・・楓や葵はちゃんと道を知ってるぞ、俺と同じじゃないのか?」
「バカタレ!!!葵ちゃんや楓ちゃんはきちんと方角がわかるんだよ、S子ちゃんやF子ちゃんは方向音痴だ、お前と違うんだよ」
そんなもんか・・・
普段は私も方向音痴だ
特に建物の中へ入って外へ出たときはどっちか北か南かわからない
夕食時の時もこの話題となった
「パパ・・・心配だよ・・・治さないと・・」
「F・・・そういうことか‥昔からよく道を知ってるなと思ってた・・・」
「アニキ・・・私もそう思ってた・・なんで・・・道を知ってるんだろうと・・・
すごいなと思ってたけどね・・・鈍感だったんだ・・あはははははは!!!
ほんと、アニキはなんか鈍いもんね・・・」
「F子・・・笑うなよな・・・」
「パパ・・・そういうことだったんだ・・・私がイタズラをしても怒らなかったから・・・鈍感だったんだ!!アハハハハハ!!!!」
家族全員が大笑いをした
ちっとも面白くない
「パパの鈍さは・・・F子ねえちゃんのことも・・・鈍いわけか」
「え?・・匠、どういうことだ?」
「ほら・・・この鈍さ・・・駄目だな・・」
「匠君!もう!!!!・・・恥ずかしいじゃない・・・」
「なんのことだ?」
「パパ・・・鈍感すぎる」と楓は呆れていた
いや家族全員が唖然としていた
「本当に鈍感だ・・・F子姉ちゃん、無理だよ」
「もう!!!!匠君もういいよ!!!」
F子の顔は真っ赤化になっていた
夕食が終わり書斎室で会社の書類の整理をしていた
結構溜まっている
「パパ・・・」と3人娘たちが来た
「どうした?」
「本当に心配だよ」
「心配なんだぞ」
「おじさん・・・・」
「なにが?」
「パパ、魂がぬけるってことは大変なことだよ・・・パパのボォーがこんなことだとは知らなかった・・・たまに声をかけても返事がないし‥無視されてるのかと思ってた・・
パパ・・もうちょっと気を張ろうよ・・・」
「「気を張れ」と言われてもな・・・生まれつきだからな・・・無理かも」
「パパ・・・」
「パパ、仏間で一緒にいるんだぞ」
「葵の言う通り、仏間へ行こう」
娘たちに引っ張られて仏間へ
「せがれ・・・今夜はここにいろ」
「じいちゃんも言ってるんだから」
時計を見た
午後9時過ぎ
窓からは車の音や人の声などまだまだ活気づいていた
ボンヤリと窓から外を眺めていた
塀があるので直接に外は見れない
コーヒーを飲みながら外を見ていた
上の階ではゲームをしているのかたまに大きな声がした
ラジオから落語が聞こえてきた
オヤジと娘たちは座って聞いていた
オヤジや娘たちの笑い
段々と眠くなってきた
まだ書類を片付けないと
コーヒーが無くなったのでリビングへ行った
S君とF子が楽し気に話をしていた
「あ・・アニキ・・・どうしたの?」
「コーヒーをね」
「そうなんだ・・・」
「アニキ・・・大丈夫?」
「なにが?」
「ボォーとしてたら駄目だよ」
「生まれつきだから・・」
「俺も心配だよ」
「あのさ・・・俺たち来月に沖縄へロケしようかと相談してたんだ」
「お!!沖縄か・・・いいな・・・」
「まぁ・・お金が・・・」
「たしかに・・・」
台所からおふくろとS子が来た
「やっと終わった・・・ありゃ・・・あんたたち揃ってたんだね・・・私はそろそろ寝るよ」とおふくろはリビングから出て行った
「おっちーー!!沖縄か!!パパ、私たちも一緒に行くんだぞ」
「地獄耳・・・め・・・無理だよ・・・お金がないよ」
「あ・・そうだね・・・」
「まぁ・・少しづつ貯めていくよ」
「パパ、アニキ、もう私たち寝るね」
S君と2人きりになった
「俺も・・寝ようかな・・・えーーと・・・仏間・・」
「仏間な・・・俺が寝ることになった・・・楓たちが「仏間にいないとダメ」と言われてな」
「そっか・・・渡り廊下で布団を敷いて寝るさ・・・でもな・・・まだ廊下は100均ライトがあって明るいからいいけど・・・トイレやお風呂場辺りが暗くて・・・ちょっとな」
「もう大人だぞ・・確かにな・・・暗くて不気味は不気味・・・」
「だろ・・・寝るといってもリビングから少しだけ離れたところしか布団しけないからな・・・かといって・・・トイレ付近は嫌だな・・・まぁ・・いいか」
もう午後11時過ぎになった
だいぶ静かになってきた
「さてと・・ラジオも終わったし・・・寝るぞ」
「うん!じいちゃん・・・パパ・・・ここにいないと駄目だよ」
「わかったよ」
3人娘たちは布団に入りジッと私を見ていた
「どうした?もう寝なさい」
「うん・・・」
一気に静かになった
廊下からS君のイビキが響いていた
イビキ防止グッズを付けているので以前よりはマシだけど
ちょっとな・・・
ウトウトとしてきた
布団が敷けないので直接畳の上で横になった
((どうしよう・・・尿意が・・まぁ・・・いいか))
パタン
「誰だ・・・Fか・・・トイレ・・・眠いな・・・」
パタン
「おいおい・・・誰だよ・・・またFか・・何回トイレへ行くんだよ・・・」
パタン
「くそっ・・・寝れん・・・まだ30分も経ってないぞ・・・F・・・」
パタン
「わ・・・いい加減にしろよ・・・Fか・・・」
朝になった
「おい!F・・・おまえ、何回トイレへ行くんだよ・・・寝不足になったぞ」
「え?・・・トイレ?・・・トイレは1回も行ってないけど・・・」
「いや!俺はお前が何回もトイレへ行くのを見てるんだ」
朝からS君は非常に不機嫌だ
それにトイレへあ1回も行っていない
たしかに尿意はあったの確かだ
「ちょっと待っておじさん・・・パパは1回もトイレへ行ってないよ」
「でもな・・・楓ちゃん・・・この目で見てるんだよ」
「だって・・・パパ・・・私が目を覚ました時にいなかったから」
「ほら・・・Fは何回もトイレへ行ってるじゃないか」
「だって・・・おじさん・・パパはトイレから出て仏間へ戻ってるんでしょ」
「あ・・・・確かにトイレから出て仏間へ入っていくのを見ていた・・・」
「でも、私が目を覚ましてからパパは一度も仏間へ戻ってこなかったよ・・」
「え・・・どういうことだ・・・」
「パパは夜中にどこにいたの?」
「え・・・仏間にいたぞ・・畳の上で寝ていたよ」
「でも・・いなかったよ、パパ」
「ちょいまち・・・なんか話が全然かみ合ってないぞ」
「S君の言う通り・・・なんかおかしい・・・私はちゃんと畳の上で寝ていたし起きた時も仏間にいて畳の上で横になってた」
3人は黙ってしまった
「S君・・・もしかして夢を見てたんじゃないの?」
「おいおい・・・トイレの開け閉めで寝れなかったんだぞ」
「おじさん・・・ずっと起きてた?」
「そうさ、1回目のトイレが閉まる音がして目を開けたんだよ」
「でも・・・う・・ん・・おじさん、パパが仏間から出てきたのを見た?」
「いや・・トイレのドアを閉めた所から仏間へ戻るところは見てるけど・・・ああああ・・ちょっとまて・・・仏間からFが出てきたところを一度も見てないぞ・・トイレを開ける所もだ・・・ちょっとまて・・・俺、寝てたのか・・・いや、起きてた・・・でも・・トイレを閉める所と仏間へ戻るところしか覚えがない・・・え・・・」
また3人は黙ってしまった
「まさか・・・F・・・」
「パパ!!!・・・」
「いや・・・そんなことは・・・自覚はないぞ」
「自覚は無いのは当たり前だと思うぞ・・・無意識だからな・・・マジかよ・・」
「パパは仏間には確かにいなかった・・・でもおじさんはトイレから出てくるパパを見てた・・もう・・完全に魂が抜けてるんじゃなく・・・体ごと・・私、じいちゃを呼んでくる」と楓は慌てて走っていった
「F・・・恐れていたことが現実になったのかもよ」
「まさか・・・」
「おい!!!F・・・楓ちゃんから聞いたぞ・・・お前、マジでやばいぞ!!!
お前、体ごと・・・どこかへ飛んでるぞ・・・まだ・・・体ごと飛んでるのならいずれは元の場所へ戻るけどな・・・でもな・・・魂だけがどこかへ行くようになったら・・・下手すりゃ・・・戻ってこれなくなる・・・どうしたものか・・・」
「パパ・・・ボケェーーとしてたら駄目だよ・・・もっと気持ちを張り詰めて」
「張り詰めろといっても・・・・」
「この先・・・どうなるかな・・・くそ坊主に聞いてみるか」
オヤジは和尚様を呼び出した
「おい!!!くそ坊主!!!せがれが・・・やばいことになったぞ」
「オヤジ殿・・今日の深夜にFさんが本堂の隅っこで寝てましたわい・・・いくら揺り起こしても起きなかったですわい・・・こんな時間帯にいるはずはないと思っていたのですけれど・・どうみてもFさんでしたわい・・・肉体ごとお寺へ飛んできたようですわい・・・
これは・・一度、私の大先輩である人に聞いてみますわい」
「そうしてくれ、時間はないと思うぞ」
「わかりもうしたわい」
「おい・・・お前の体な、お寺の本堂へ飛んで行ってるぞ・・・」
「え!ほんとうか?・・・全然覚えてない・・・どうしたらいいんだよ」
「今、くそ坊主が大先輩とやらに聞いてみるといってたからちょっとまってろ」
およそ30分後に和尚様から連絡が来た
「オヤジ殿・・・大先輩に電話で聞きましたわい・・・事態は最悪だと言ってましたわい・・・今からでもお寺へ来てくだされ・・・大先輩の寺院まで案内しますわい・・・」
「そっか・・・せがれ、今からくそ坊主の所へ行くぞ、支度しろ」
「無茶言うなよ、会社がある・・・無理だよ」
「会社なんぞ、休め、もう時間がないんだぞ」
「わかった・・会社へ連絡する」
私は会社へ休む旨のことを連絡した
もちろん答えは「ノー」だった
今年の4月に前の課長が異動して新しい課長に変わった
この課長・・・まさに石頭で堅物だ
会社の規則を重んじる人
この課長が来てから部署の雰囲気は最悪になった
2人辞めてしまった
士気が低下して業績が良くない
鬱になった人もいる
「オヤジ・・・ダメだってよ・・・」
「なに!!!バカタレ!!!俺が話すわ」
「わかった」
オヤジと変わった
オヤジのドスの効いた声で相手を威圧していた
「おい・・・せがれ・・なんだこいつ・・・ガチガチの石頭だな・・・
いくら説明しても「今日は休みじゃないので出てきてほしい」の一点張り・・
ラチがあかん…ずる休みしろ、仕方ない」
「オヤジ・・・ずる休みはまずい・・・この前、ずる休みがばれてクビになった人がいる・・・今の課長は無理だ・・・」
「朝から騒がしいわね・・・何かあったの?」
おふくろが台所から出たきた
「おふくろ・・・今から和尚様の所へ行きたいので会社へ休みの電話をしたら課長が駄目の一点張りで・・・困ってる」
「あれ・・おまえの課長は理解してるんじゃなかったのかい」
「今年の4月に異動があって前の課長は本社勤務になったよ・・・」
「そうだったのかい・・・仕方ないわね・・・ちょっとおまち」
おふくろはスマホを取り出して電話をした
「ガンちゃん・・・わたしよ・・そう・・息子の件でね・・・今日・・用事があって休みたいんだけどね・・・そう・・・ガンちゃんから言ってほしいんだけど・・・うん・・ありがとね」
「休んでいいよ・・・ガンちゃんに話しておいたからね」
私のスマホが鳴った
「はい・・・そうですか・・・わかりました・・・休ませて頂きます」
課長からの電話だった
ノーからイエスになった
「おふくろ、ありがと、あとで自分も社長にお礼を言っておくよ」
「そうしておくれ・・・ガンちゃんは私たちにとって本当に大切な人だからね」
「わかってるよ」
ガンちゃん・・・おふくろの小学生からの幼馴染で私の会社の社長だ
私の会社は財閥グループの傘下に入ってる
グループ内でも業績が良くて財閥の右腕になってる人だ
私は縁故で入ってはいない
きちんと面接と試験を受けて入っている
会社で私が御曹司と知っているのは社長と元課長だけだ
私は社長にお礼の電話を入れた
「社長、ありがとうございます、助かりました」
「いえいえ!!!お坊ちゃま!!!本当にすいませんでした・・・あいつは・・たしかに・・来月の幹部会であいつの処分を考えます・・・総帥から電話があった時には正直びっくりしました・・・総帥から理由を聞きました、何日でも休んでください・・はい・・失礼します」
おそらく課長はクビだな・・・
同情はしない
急いで支度をしてお寺へ
昼過ぎにお寺へ着いてその足で和尚様の大先輩の寺院へ行った
話を聞いてすぐにわかったようだ
「話を聞きました・・・これは極度のストレスからきてるものです・・・
なにか・・心当たりはないですか?」
「ストレス・・・まぁあると言えばあります・・・」
私は今の部署の内情を話をした
「それですね・・・おそらくその人物が原因でしょう・・・部署を変えることはできないのですか?」
「まぁ・・・できないことはないのですが・・・人事は・・・」
「まぁ・・会社ですからね・・・Fさんが移るかその人がよそへ行くか・・ですよね・・・
はっきりといって・・・時間はないです・・・猶予はあと3か月ですかね・・・
Fさんの体はもう限界に近づいています・・・」
「はい・・・」
私たちは一礼をして家へ帰った
おふくろに原因を話をした
おふくろも困った顔した
課長をクビにするのは簡単だ
そのクビにする理由がない
おふくろはため息をつきながら考えていた
「その課長を本社付の課長として異動させましょう
もちろん・・・暇な部署・・・・時期を見て辞めさせましょう・・」
おふくろは社長と話し合いをした
「F・・・一応ね、ガンちゃんは了解したよ・・・これで・・・ストレスは無くなるとは思うけどね・・・」
早速課長は本社付けになり東京へ行った
新しい課長はノンビリとした感じ・・・というか雰囲気的に私とよく似ていた
部署は士気が上がり前の雰囲気に戻った
私は謝礼を言おうと社長室へ行った
もちろん・・・門前払い・・・
私の会社は従業員が500人ほどいる
アポイント無しで社長にはあえない
それを忘れていた
社長秘書が理由を聞いてきた
言えるわけがない・・・
課長から怒られた
「あいつ!社長に会いに行ったってな・・何しに行ったんだよ・・
門前払い!?当然だ・・・ウチの会社はあの財閥グループの傘下に入ってるんだぜ・・
中規模会社だけどよ・・・本社と同じくセキュリティは厳しいんだ・・・バカだろ」と
同僚たちから笑われた
御曹司でありながらダメ社員・・・・
それを夕食時に話したら
家族全員が大笑いをした
「パパ!!!!もう!!!笑わせないでよ!!!ギャハハハハ」
「せがれ・・・おまえはやはり生まれた時からボケてるんだよ」
「パパ・・・もっとシャッキとしないと・・・」
「F・・・あとでガンちゃんにお礼をいっておくわね」
1週間ほどしてなんとなく体が軽くなった
よく眠れるようになった
夢はほぼ見なくなった
朝起きた時に記憶が曖昧になった
普通になったのかな
作者名無しの幽霊
極度のストレスで幽体離脱・・・それも肉体がお寺へ飛んで行った
自分は全然自覚はない
本当にストレスだったのか
本当は何かが憑依していたんじゃないかと今では思ってる
本当に体が重かった
たしかにあの上司の元、仕事はつらかった
ストレスで体が弱ってるところを憑依されたのかもと
上司を人事異動させてストレスが軽くなり憑依していたものを自力で追い払ったのかな
まぁボォーとしてるのは変わっていないけど
幽体離脱は何かしらのストレスが原因だと思ってる
魂が抜ける行為は非常に危険
故意に幽体離脱をしてる人がいるけどもうすぐにやめるべき
いろいろな霊体が空になった体へ入ってくる
しかし、幼少の時はストレスだったのかな
幼少の時から「幽体離脱」していたとはね・・・なんか疑問に思う
霊感がないのではなくその特殊な能力のために霊の存在を感知出来ないのではないかと思う
よくわからんけどね