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短編1
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続・そこにはいない

あまりリアルタイムな投稿をすると割り出しで現地を乱されるかも、と思い期間をおいた。

前話:「そこにはいない」の投稿後。

まさにその翌日、看板が建った。よく知られる、事故の目撃情報を募るアレだ。

白い車と自転車の衝突らしい。…となると、あの花と、あの高架にいた脚は、それに関する何かか。

わかったところで何ができるでもない。あえてできることがあるとしたら、自転車側がどんな子か当てて混乱を招くことくらい。

献花のほうへ道を渡り、見えているからにはと手をあわせに。

しかし花の前で直ぐに気づいた。

…そこにはいない?

そこには、いない。

否、近くにはいる。霊視できる人ならわかると思う。その場に視認できなくても、近い遠いの気配はそれとしてわかるものだ。

移動している?徘徊ルートができている?

それとも、何かを、誰かを探している?

…わざわざ俺が追うべきでもない。

手をあわせ、長く留まってしまわないことを願って、その場をあとにした。

毎日使う道だ。今も献花は残っている。

しかし弔う相手は、そこにはいない。

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