【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

中編4
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なんだろうな

月1回の私達4人だけのパーティというか飲み会を家でしてる

今は3人娘が加わって騒がしい会になってしまった

深夜の飲み会だから3人娘たちは寝て欲しい

しかし、楓の頼みで参加させてはいる

大人の話が出来なくなってしまった

たまにオヤジも参加するつもりで来るのだが断った

オヤジが加わると意味がない

さて・・・先月の飲み会でちょっとしたゾッとする話になった

時間帯も深夜なのでさらに恐怖が増したのは事実

いつもは午前0時から全員が集まって飲み会をするのだが

先月はS君とF子が遅刻してきたので午前1時からはじまった

なかなかこの2人が来ないので何度もLINEや電話をかけたのだが返事がこなかった

30分遅れでF子の大きい声が聞こえた

「アニキ、ごめんね、仕事があって遅れちゃった」

「え?仕事?休みじゃなかったけ?」

「ううん、撮影は休みだけど編集でちょっとね・・・」

「編集?」

「そうそう・・・もうね・・Sアニキの下手くそ・・いつものごとくブレてたのよ、1枚だけね、それを修正するために時間がかかっちゃって」

「そんなにひどかったの?」

「そう、いつものブレは見てるけど、今回のはひどいのよ、私の隣に私がいるのよね」

「え?・・・意味がわからん」

「でしょ・・・あのね、これ・・・」

F子が自分のスマホで問題の写真を見せてくれた

思わず「え!」と声を出してしまった

たしかにもう一人F子がいる

それもはっきりと写ってる

ブレというか完全に本人じゃないか

それも左右の被写体のポーズが違う

右は完全にモデルを意識したポーズ

左は・・・ちょっとな・・・顔を少し下げて目だけがこちらを見てるような・・・

何かを睨みつけるという感じではなくカメラ目線はカメラ目線なのだ

「これ・・俺達をからかうために合成したんだろ?S君」

「おいおい!違う違う、マジで生だよ、俺だって見たときには鳥肌がたったんだぜ」

「そうそう、私だってびっくりしたんだから、合成じゃないよ」

「でもよ・・これ・・もう一人というか2人ともF子だぞ」

「そう、わたし、右のはね、モデル撮影のポーズだけど、左は・・・私はこんな格好で撮られたことはないよ」

楓が見せてほしいと言ってきた

「パパ、私にも見せて」

楓に見せた

「うううううう!!!!うわっ!!!ダメ!!絶対にダメ!!!、パパ、早く和尚様を呼んで!!!じいちゃん、連れて来る」と大きな声を出して仏間へ走って行った

こっちはポカンと何か起きたのか

楓とオヤジが来た

「おい!!せがれ!よくもまぁ、変なもん写しやがったな、楓ちゃんから聞いたぞ」

「違う、俺じゃない、S君だよ」

「なに!Sちゃんか、まぁいいけどな」

いいのかよ

F子がオヤジにスマホを見せた

「ううううう!!!!あかん!あかん!ダメだぞ、おい!せがれ、今すぐにクソ坊主に電話しろ」

「え?深夜だぞ、寝てるよ」

「叩き起こせ!」

無茶な・・・・

和尚様に電話をした

なかなか出ない

あたりまえだけど

しばらくして和尚様が出た

「せがれ、よこせ!、おい!クソ坊主、おれんちまで来い!今すぐだ!せがれ、クソ坊主のスマホにこの写真を送れ、早く」

「わかったよ」

F子のスマホから和尚様へ送った

「眠いですわい、オヤジ殿」

「寝てる場合か!!!」

「うううううう、わっ!!!!こりゃあかんですわい、すぐに準備して行きますわい」

「わかったろ、早く来い」

「はい、行きますわい」

すごいリアクションだな・・・オヤジや楓や和尚様まで

2時間後に和尚様がすごい形相で家に来た

「オヤジ殿、こりゃあかんですわい」

「だろ!」

「オヤジ、なにが「あかん」のだ?」

「お前は・・・せがれ・・・まぁ仕方ないな・・霊感がないからな・・・あのな・・」

「単にF子が2人いるからだろ?」と聞いた

「違うぞ!!!せがれ!ここのは合成だ、俺等が言っているのはそこじゃない、全体・・というか・・・わかるかな・・・そうだな・・・スマホを横にしたほうがわかりやすいかな・・・」とオヤジがスマホを90度傾けた

見たけれど全然わからない

「わからん?・・・せがれ・・・本当に俺の子かよ・・・ちっ」

「じいちゃ・・パパは無理だよ・・・鈍感だもん」

「あ・・・・」

「Sちゃん、イタズラも度が過ぎるぜ、見た時にびっくりしたぞ」

「おやっさん、ごめん、話のネタにいいかなと思って」

「Sちゃん・・・冗談をしていい時と悪い時がある、これは後の悪い時だよ、Sちゃん・・・よく見てみろよ・・・」

S君はマジマジと見ていたがわからずにスマホを回転させたりしていた

「うわっっ!!!!!!うううううう・・・あかん、あかん・・・おやっさん、わかったよ・・・ううううう」

「わかったか・・・な・・・冗談は冗談で無くなるときがある・・・」

「ごめん・・・おやっさん・・・本当にごめん・・・」と大粒の涙を流した

「Sアニキ、大丈夫?これ合成だよ、何で泣くのよ」

「いや・・・見・・・いや、見るな」

「せがれ、F子ちゃんを仏間に行かせてやれ、Sちゃん、一緒に行ってくれ」

「わかった、おやっさん」

「え・・なになに・・・」

「じいちゃ・・・」

「よくわからん・・・」

「せがれ・・・本当に俺の子かよ・・・あのな・・このスマホを少し遠目から見るんだよ」

オヤジに言われてスマホを遠目から見た・・・・

私は膝がガクガクと震えだした

「な・・わかったろ・・・」

「あぁ・・・何でこった・・・」

F子の遺影だった・・・

Concrete
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