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キャンピングカーとキャンプ場

長編9
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キャンピングカーとキャンプ場

S君とF子が来た

「暑い!!」

「ただいま!!!アニキ!!!」

F子の大きな声

3人娘たちが走って迎えに行った

「お帰りなんだぞ」

「F子姉ちゃん、おかえり」

「Sおじさん!すごい汗、リビング、すごく冷えてるよ」

今日は特に暑い

「明日、キャンプ場をロケ地にして写真撮影するんだけどね、夜も撮影したいんでキャンピングカーを借りてきたよ、おやっさん達が来てくれると助かるけど」

「おおお!話がわかる、さすがSちゃんだ、俺は行くぜ、せがれ、おまえもいくよな、」

「え・・・仕事というか書類が溜まってるんだよ」

「なに?聞こえなかった?行くよな!」

オヤジのあの圧力はマジでヤバイ

「わかったよ」

「Sおじさん、私達も行きたい」

結局、いつものメンバーになった

やはり3人娘たちが来ないと大人ばかりだと場が飽きる

「おやっさん、キャンピングカーは駐車場に置いてあるから見に行って見て」

「おう!!見てくる」

「さてと、明日の準備をするかな」

「Fアニキ、本当に助かる、良かった、明日のロケ地はね、初めて行く場所でキャンプ場なんだよね、ママのところでも良かったんだけどね、前回のがあるからね、キャンピングカーでキャンプできるんだよ、だから、テントを張らなくて済むし車の中で寝れるよ、といっても、アニキたちとパパは運転席と助手席かテントだね」

「え・・・車の中か・・仕方ないな」

「ごめんね、アニキ、初めの計画ではSアニキと2人で行こうと思ったんだけど

そのキャンプ場は山の奥なんだよね、だから「万が一のためにパパが用心棒としてきてくれたらうれしいよね」と話してたんだよ、楓ちゃんたちも来てくれるし、大人数だからいいとおもう」

夕食の時間は明日の撮影やキャンプ場などの話題で盛り上がった

そのキャンプ場の場所はたしかに市街地から相当離れてる

トイレと水洗い場はついてる

インターネットもWiFiが継ってるみたい

翌朝、といっても午前3時には家を出た

片道4時間ほど

途中でコンビニに寄って休憩しながらキャンプ場に着いた

とにかく山奥だ

山道を1時間も走った

車がとにかく揺れて疲れがどんどん溜まっていった

キャンプ場では結構な数のキャンピングカーが来ていた

「すごいな・・・人気の場所かな」

「おお!なんかキャンプ場じゃないよな、さてと・・・F子と2人で撮影しに行ってくる、あそこ見えるかな、あそこが一番いいロケ地なんだよ、まぁ・・ちょっと人が多いな・・・撮影できるかな・・・」

S君とF子撮影がはじまった

やはりギャラリーが集まってきた

「ダメだ!人が多すぎる、まさかこんなに居るとは思わなかった、撮影は中止にするよ」

「私もそう思う、とても無理」

「キャンピングカーの中でゆっくり過ごせばいいよ」

「そうだな、せっかく借りてきたんだから楽しもう」

「パパ、お散歩したいけどいい?」

「散歩?ちょいまち、おやじをと一緒にな」

「うん!じいちゃんと一緒」

オヤジと3人娘たちは散歩しに行った

「冷房付きだから車の中で昼寝できるよ、ビールもたくさん買ってきたから、どんどん飲める」

そう言いながらS君は缶ビールを飲み始めた

「ここいいよね、ちゃんとトイレもあるし、通信設備もあるし人も大勢いるし安心」

夕方になりお隣の旦那さんがやってきた

「こんにちわ、隣のもんですけど、もうそろそろ後片付けをしたほうがいいと思いますよ、他の人達、帰る準備を始めていますし、早めに帰る準備をしたほうがいいですよ」

「え?・・・皆さんはここで泊まるんじゃないんですか?」

「ここは・・昼間はいいんですけれどね、夜はちょっと・・・」

「ええ?夜は何かあるんですか?」

「いえ・・その、人の話というか噂話ですけれど・・・出るという噂なんですよ」

「出る?なにか出るんですか?」

「いや・・そのぉ・・・お化け・・・が出るとか・・・あくまで噂話ですよ、私達、家族はもう少し居ますけどね、午後8時まではいますけど・・・ここでは泊まりませんので、まずは帰る準備だけをしていつでも出れるようにしたほうがいいと思いますよ」

「そうですか・・・わかりました」

もうすこしお隣の旦那さんから色々と話が聞けた

どうやら、深夜に人の話声や足音など、電話ボックスに白い服を着た女の幽霊を見たとか、とにかく噂話が多いらしい

こりゃ・・また・・・とんでもないところへ来たかな

やっと家族が揃った

今さっきの旦那さんの話を話をした

「うぇ!そういうことか、みんな帰る準備をしてるんでおかしいなと思った、キャンプ場だからここで泊まれるのにと思ってたけれどそんな曰くがあったのか」

「ちっ!せっかく来たんだからよ、ここで泊まっていけばいいんだよ、俺が付いてるぜ、け散らかしてやる」

「お、オヤジ!威勢はいいけど、娘たちがいるんだよ、安全が一番、帰る準備をしようよ」

「せっかく来たんだぜ、様子を見ながらでいいだろ」

「じいちゃん・・・この前のこともう忘れたの?じいちゃん、1週間ほど体調崩して寝てたでしょ、帰ったほうがいいよ」

「うううう・・・」

オヤジ、あの日の次の日から熱が出たり発疹が出たりして1週間ほど寝ていた

明らかに取り憑かれたとしか思えない

和尚様が来てお祓いはしたけれどね

2週間前に和尚様を呼んであのおふくろの実家の土地周辺のお祓いをした

とにかく、北側の雑木林は今後、日中も夜間も出入り禁止にした

寮のいる人や会社関係者に朝の朝礼の時に詳しい説明をした

警備員のパトロールもあの雑木林の中に入らないように説明をした

その代わり外側のパトロールを1時間から30分の巡回時間にした

オヤジの声そっくりだったから余計に怖かった

「とりあえずよ、午後8時までいようぜ」

オヤジのやる気満々オーラでみんな黙り込んでしまった

これが一番怖い・・・「何かが絶対に起きる」、みんなの心の内が聞こえてきた

「仕方ない、まだお隣さんも居るし、ここで楽しもう」

オヤジは1人用テントでラジオを聞きながら酒を飲んでいた

娘たちもラジオを聞きながらオヤジの下らない話を聞いていた

お隣さんの家族が来た

「すいません・・私達も参加していいですか?なんか、楽しそうなんで・・・」

「いいですよ、どうぞ」

お隣さんとの交流でさらに賑わった

お隣さんの行為で花火にも参加できた

久しぶりに楽しめた

時計をふと見ると午後7時半を過ぎていた

「もうそろそろ私達は帰りますけれど、帰る準備をして早めに帰ったほうがいいと思いますよ」

「あれ・・もうこの時間か、そうですね、帰る準備をしますね」

「オヤジ、テントを片付けろよ、帰るぞ」

「うぇ・・帰る?どこへ?」

完全に酔っ払ってる

仕方ないので私とS君でテントを片付けた

「おいおい・・・まだいいだろ、今日はここで泊まるんだよ・・ぅぅぃ」

「オヤジ、ここで泊まらないよ、家に帰るんだよ、もうお隣さんは帰る支度をしているんだよ」

「お隣さん?どこだ?うぃ・・・・」

あかん、完全に酔ってる

「オヤジ、助手席に乗れ」

「嫌だ!、ここで泊まるぜ」

強制執行でオヤジをボロ車の助手席に乗せた

「おやっさん、大丈夫かよ」

「今日はだいぶ飲んでたな、とりあえずは助手席に乗せたからいいでしょ」

忘れ物ないか、ゴミはないかをチェックして周りを見渡した

もうお隣さんは出ていったらしい

「お隣さん、いつの間にか出ていったな、相当やばいんかな・・・」

「かもしれんぞ、昼間とは全然違う雰囲気だよ、トイレや水場の明かりがあるからマシだけど、周りは真っ暗け、そろそろ出ようぜ」

「なんか不気味だな、早く出よう」

しばらく走ってると前方に赤色灯が見えてきた

「あれ・・事故かな・・・消防車やパトカーがいるよ」

「ああ・・・だな・・」

近づいてみると・・警察官が立っており交通整理をしていた

1台の車がペシャンコになっていた

「え?・・うそだろ、まさか・・・」

よく見るとお隣さんの車によく似ていた

「パパ、あの車って、お隣さんの車だよ」

「なんでこった・・・・」

すこし距離を置いて車を止めた

「おい、F、あれ、お隣さんの車じゃないか」

「そうだよ・・・まさか・・こんな事態になるとはな」

でも何かおかしい

消防士や警察官がわめていた

(おい、運転手はどこだ?)

(辺りを探せ)

(いないぞ!)

なにか慌しい

砂利道と県道の交差点の事故なので野次馬が来ていた

(運転手はどこに居るんだ?)

「おいおい、お隣さんたちどこへ行ったんだよ」

「さぁ・・・どうなってるんだ」

えらい騒ぎになってきた

「パパ、どうなってるの?」

「わからん、お隣さんが居ないんだよ」

「うそ!!あれだけの事故だから、絶対に近くにいるはずだよ」

「うぃ・・・やかましいぞ、静かにしてくれ」

「オヤジ、目の前で事故だよ」

「なに?事故?・・・うぇ!!!!、警察官がたくさんいる、俺は運転してないぞ」

「オヤジ!!!違う!違う!事故だよ」

「事故?やっちまったか!」

「そう、お隣さんの車だよ」

「お隣さん?何の話だ?」

「え?・・・キャンプ場でお世話になったんだよ」

「お世話?ちょっと待て・・・まだ酔いが残ってる・・・お隣さん?」

「そう・・・オヤジ、相当飲んでたからな、知らないかもな、お隣さんが来て花火などして遊んでたんだよ」

「・・・・?、俺達だけだったろ?」

「いや、夜にな、お隣さんが来て花火やバーベキューをしたんだよ、オヤジは酔っ払ってて寝てたんだよ」

「そっか・・・」

野次馬たちも落ち着きがなくなってきてる感じだ

「パパ、まだ見つからないみたいだよ」

「見つからないってどこへ行ったんだろ」

しばらくすると報道関係者たちも来た

「こりゃ・・すごいことになったな、マスコミも来た、もうそろそろ帰ろうか」

「そうするか、F、とりあえずはコンビニへ寄ろう」

その場をあとにして近くにあるコンビニへ寄った

「大丈夫かな、お隣さんたち・・・」

「どこへ行ったんだろうね」

「よく寝た・・・あれ?コンビニ?おいおい、まだキャンプ場に着いてないのかよ、早く行こうぜ」

「オヤジ!!!!何、寝ぼけてるんだ、もうキャンプは終わったよ、もう帰るところだよ」

「なに!もう終わった、俺、何もしてなかったぞ」

「オヤジ、酒の飲み過ぎだよ、車内の中、アルコールの匂いで臭いんだよ」

「そうだよ。じいちゃん、飲み過ぎだよ、臭いよ」

「すまん・・・」

トントン

窓を叩く音がした

びっくりして音がした方を見ると・・・なんと、お隣さんの旦那さん

もう心臓が止まりそうになった

いや、車の中に居た全員が目が点になった

「早いお帰りでしたね、もう少し居ても良かったと思いますが・・」

ふとサイドミラーを見ると

お隣さんの家族全員が車の後ろに居た

そんな馬鹿な・・・事故ってたはずだ

よく見ると・・・何気に血の気がない顔・・・

「あかんぞ、早く出せ、せがれ」

オヤジの声に反応して車を急発進させた

「オヤジ、今のは・・・」

「あかん、ありゃ、生きた人間じゃないぞ、せがれ」

「嘘だろ、うううう」

電話がかかってきた

もうびっくりして飛び上がってしまった

S君からだ

「おい!ひどいな、コンビニから出たらいないじゃないか、一声かけてくれよ」

「すまん、それところじゃないんだよ」

「なに?何かあったのか?」

「そうそう!急いで家に帰るよ、家に帰ってくれ」

「なんだよ、そりゃ・・・わかった、家に帰るからな」

少し怒り気味の感じで電話が切れた

「ね、パパ、後ろから車が付いてきてるよ」

楓のびっくりした声がしてサイドミラーで後ろを確認した

後ろに車が居た

「駐車場から出てからずっと付いてきてる、あれ、もしかしたらお隣さんの車だと思うよ」

よく見て見ると確かにお隣さんの車だ

気づかずにだいぶ車の速度を上げていた

「おい!!せがれ、スピードの出すぎだぞ!すこし落とせ」

「え・・・おおお」

慌ててスピードを落とした瞬間に交差点の右側から車が飛び出してきた

あわや、正面衝突!!!・・・

((Fちゃん、おもっきし左へハンドルを切れ))

頭に響いた声に思っきし左へハンドルを切った

相手の運転手から「バカヤローー!!」という怒声が聞こえてきた

危機一髪、なんとかかわせた

「バカヤローー!!!どこ見てんだよ」と相手の運転手は文句を言いながら走り去っていった

「危なかった・・・」

後ろを見ると3人娘たちの蒼白な顔

ついに葵が泣き出してしまった

「パパ!!!ちょっと、ちゃんと運転してよ」と楓の怒り声

その時だった

(((せっかく、お隣さんになれたのに・・・残念)))

という声が聞こえた

「え!?パパ、今の声、聞こえた?」

「聞こえた・・・」

「俺も聞こえたぜ」

さらに葵が泣きカナちゃんまでもが泣き出してしまった

しばらく唖然としていた

トントン

トントン

また窓を叩く音がした

もうその音に敏感に反応して心臓が止まりそうになった

「大丈夫か、F、道の真ん中で止まっててよ」

S君だった

「え・・・いや・・・は・・・」

もう言葉にならなかった

「おいおい・・・」

もう心臓の鼓動が聞こえてきそうだった

Concrete
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