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私はその日、バイト先の先輩と深夜ドライブを楽しんでいました。
3時間ほど車を走らせた後、街灯もまばらの田んぼの路肩に車を停車させ、車内女子会(トーク祭りですね。)で盛り上がっていました。
時刻は夜中の3時を回った頃です。
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私が座っていた助手席側の窓が急に叩かれたのです。
バンバンバンバンバン!!!!!
こんな時間に、そして急な事もあって、私はとても驚きました。
先輩はあまりの衝撃に絶叫したレベルです。
外には老婆が立っており、生気を感じさせない無表情で窓を何度も叩きます。
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「何…?」
『めっちゃ怖いんやけど…』
そんなやり取りをしている間にも、割れんばかりの力で窓を叩く老婆。
口元に目をやると、何かを言っているようで…
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「ちょっと、後部座席の窓開けて下さい。」
『は!?』
「窓です。ちょっとで良いから。」
『いや、アホなん!?死ねよ!!』
「良いですから。早く。」
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先輩は私の気迫に根負けしたのか、後部座席の窓をほんの少し開けてくれました。
≪のろす。のろす。のろすのろすのろすのろすのろすのろすのろすのろすのろすのろすのろすのろす。≫
私は先輩に急いでここから逃げるように指示。
アクセル全開で、その場を離れました。
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皆様、【のろす】の意味をご存知でしょうか?
のろす、は【呪い殺す】という意味だそうです。
私が見た限り、あの老婆は間違いなく”人間”でした。
ですが、あれ以来…先輩の車には様々な”よくない霊”が集まってくるようになったのです。
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あの老婆は、何故私たちをターゲットにしたのか。
【のろす】
と言った、あの老婆の真意は謎のままですが、
それから半年あまりして、先輩は交通事故で還らぬ人になってしまいました。
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見通しのよい道での単独事故だったそうです。
皆様も、あの老婆に会うことの無いよう、お気を付け下さい。
作者雪-2
14話目のお話です。
今回は、一部創作に挑戦してみました。
どの部分が創作か、というのは敢えて伏せておきます。
大阪の某所。
田舎道を走行する際は、十分に注意して下さい。
↓2月投稿作品リンク↓
【赤ちゃん】
http://kowabana.jp/stories/28114
【雨音】
http://kowabana.jp/stories/28125
【お嬢ちゃん、遊ぼう】
http://kowabana.jp/stories/28146
↓現在2月マンスリーランキング2位感謝↓
【死ぬよ____。】
http://kowabana.jp/stories/28077
↓初投稿、処女作品リンク↓
【やってしまった】
http://kowabana.jp/stories/27969
暇つぶし程度に閲覧して頂ければ、とても嬉しいなと思います。
※駄文失礼しました。