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さて、今日は久しぶりに私が病院勤務中に体験したお話をさせて頂こうかと思います。舞台となるのは、以前投稿させて頂きました【違和感】に登場する病院です。それでは、皆さまの記憶に少しでも残るような作品になりますように。
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病院での霊体験はやはり、夜勤中が多いです。
今回も夜勤中に起こった出来事でした。
私は、まだ夜勤の独り立ちをしておらず、フォローの先輩Nsと二人一組での勤務でした。つまり、普段の夜勤は3人のNsで行うのですが、その日は4人いた。という事になります。
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夜勤の巡回は消灯(22時)してから、0時、2時、4時、6時と2時間ごとに行う決まりです。夜勤2回目の私は、先輩Nsと共に巡回を行っていたのですが、心配性の私はそれ以外の時間でも手が空いた時は、そっと病棟内の見回りをしていました。時間にすれば、1時間ごとに巡回していたことになるでしょうか。
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0時に先輩Nsと巡回した際、身障トイレ(所謂、車椅子の方が使用するトイレ)の明かりが付いているのを小窓から確認しました。鍵も掛かっています。私の病棟では、車椅子で自立してトイレへ行く患者様も少なくはなかったので、特に疑問もなく0時の巡回を終えました。
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私が個人的に1時頃に巡回した際、先程の身障トイレの明かりがまだ付いています。ノックをすると「入ってます。」とお婆さんの声が返ってきました。「大丈夫ですか?お手伝いはいりませんか?」「大丈夫です。ありがとう。」扉越しの会話でしたが、しっかりされている方だと判断し、私は詰所へ戻りました。
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2時の巡回です。先輩Nsと病棟内を歩いていると、身障トイレの電気はまだ付きっぱなしでした。声を掛けるも、中からの返答はありません。いよいよおかしいと思った私は、1時に患者様と会話した件を先輩に告げました。「すぐに開けよう。鍵、持ってきて。」先輩のその声に私は急いで詰所にあるトイレを外側から開けられるマスターキーを取りに行きました。
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身障トイレは中に人が居ると、その熱に反応して電気が付く仕組みになっています。電気が付いている以上、中に誰かがいることは確実です。急がなくては、患者様が倒れているかもしれない。先輩に鍵を渡し、トイレのドアを開けると、中の光景に私たちは言葉を失いました。誰も居なかったのです。ですが、トイレの脇に車椅子が1つ放置されたままになっていました。
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どうして誰もいないのに電気が熱センサーを感知して付きっぱなしになっていたのか。
トイレの脇にある車椅子は一体誰が持って来たものなのか。
そもそも、1時の時点で私が聞いたお婆さんの声は…?
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疑問が頭を埋め尽くしつつも、私たちは詰所へ戻りました。
マスターキーを所定の位置に置く際、私は気付きました。
詰所にあるナースコールには、寝た切り・車椅子・独歩と、入院されている患者様の移動手段が分かりやすく色分けされたシールでその患者様のお名前の横に貼付しています。
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居ないのです。車椅子を使用できる女性患者様が。ついで、一人で歩行できる女性の方も。
私の病棟に居る女性患者様は全て寝たきりの方でした。
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あの時のお婆さんが誰だったのかは謎のまま、私はその病院を退職しましたが、在籍している同期に聞くと、今でも夜中の身障トイレの電気が付いていることが多々あるそうです。
作者雪-2
今回は久々(?)になる病院での体験です。
こちらの病院を舞台にしたお話し【違和感】は下記にリンクしてあります。
お暇の際にでも、読んで頂ければと思います。
※実体験です。
さて、世間では明日から3連休ですね。
私は全力で3連勤です。恨めしい…憎たらしい…ううう…
気分を変えようという意味で、本日から3連休最終日までの4日間…
お話の連続投稿をさせて頂こうかと思います。
目指せ、4日連続デイリートップ!!!
皆さまのお暇つぶしになれば、と思いますので、
どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
↓今回の病院が舞台となった作品↓
【違和感】怖30
http://kowabana.jp/stories/28071
↓1月に高評価を頂けた処女作品↓
【やってしまった】怖40
http://kowabana.jp/stories/27969
↓2月月間ランキング3位受理作品↓
【赤ちゃん】 怖40
http://kowabana.jp/stories/28114
↓3月投稿した作品より高評価を頂いたものを抜粋↓
【洞窟探検】 怖36
http://kowabana.jp/stories/28340
【髪の毛】怖29
http://kowabana.jp/stories/28363
お暇の際に、お目汚しになればと思います。
※駄文失礼しました。